2005-01-01から1年間の記事一覧

Untitled

12月12日、静安寺からバスに乗り、浦東国際機場へ。 それにしても、何処の国でもそうかもしれないが、空港の物価というのは、それ以外の市井と比べて、物価がめちゃ高いものだろうか。浦東の場合、どう見ても物価は市内の2倍している。青島ビールとサンドウ…

Lost

ところで、村井寛志氏*1とは行き違いの連続で、9月に上海で会おうといっていたのに、私の上海行きが遅れたせいで、私が上海に行ったときには、既に村井氏は帰国していた。じゃ、12月にでもと言っていたのだが、今回村井氏が上海に来るのは私が日本にいる間…

一時帰国/社会科学基礎論研究会 

それにしても、随分と更新をさぼっていた。 上海では12月4日に、公式に〈冬〉に突入。1日の平均気温が10度を下回る日が5日続いた場合、5日前に遡って、〈冬〉の第1日目とするのだそうだ。今年は12月9日に12月4日から〈冬〉に突入したと決定された*1 …

久しぶり

既に2か月近く、blogを更新していない。 実は9月23日から上海に移り住んだ。もう1か月経つわけだ。最初は何だかあたふたとして、また自分の知的資源のかなりの部分を中国語の発音練習に充てたりして、とてもblogを更新するような精神的余裕はなかった。勿…

陰謀理論/『刀狩り』

Polly Toynbee "A growing state of mind that needs a firm rebuttal"は、「陰謀理論(conspiracy theory)」について、 Conspiracies are profoundly satisfying. They solve every problem, explain everything difficult and give form and shape to thi…

ケイト・ブッシュ/『北京好日』その他

ケイト・ブッシュのThe Red Shoes(1993)以来12年ぶりのアルバムAerialが遂にリリースされる。それもダブル・アルバム。発売日は11月7日。アルバムに先行して、10月24日にシングル"King Of The Mountain"がリリースされる。 取り敢えず、英国時間8月31日1…

恐怖の政治/文化としての民主主義/ジョン・バージャー

Madeleine Bunting "Fear and loathing" Buntingさんによると、「恐怖(fear)」というのは、「政治生活における最もパワフルな通貨」に属する。恐怖に駆られるとき、私たちは普段よりも政治家たちの言うことによく耳を傾ける。安心させてもらいたいのだ。7/…

ジュスイットその他

8月28日がゲーテのお誕生日であることに、cafeteria MLへの吉原さんのメイルで気づく。ゲーテの朗読コンテスト(独逸語でも日本語でも)が開かれて、東大の大学院生が優勝したとか。 Jane Stevenson "Jesuits revisited" Stevensonさんによると、現在の、特…

偶像破壊その他

George Monbiot "A life with no purpose" 最初に、「インテリジェント・デザイン」論を称揚するアメリカの"Christian Taliban"について、 All is not lost in America. When George Bush came out a couple of weeks ago in favour of teaching "intelligen…

「誰もみな島」/『僕の叔父さん 網野善彦』

http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20050820で、西郷信綱『日本の古代語を探る』を取り上げたが、西郷先生はその序文に中たる「言葉について」で、「言葉」という言葉を巡って、「例えば歌集とか経典とか、紙上に書きつらねられた文字たちの姿を前にしたとき、…

複製技術と音楽その他

http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20050819で取り上げた、『戦争の記憶をさかのぼる』に、『週刊少国民』(朝日新聞社)1942年11月1日号の「巻頭グラビア」が載せられている(p.203)。時の首相・東條英機が国会議事堂を背に乗馬している写真。この写真に添…

ゴッフマンを読むベッカー/『戦争の記憶をさかのぼる』

Howard S. Beckerの"The Politics of Presentation: Goffman and Total Institutions"を読んでみる。 このテクストは、ゴッフマンの"On the Characteristics of Total Institutions"の読解。ベッカーはこのテクストを先ず、"a classic example of the relati…

経典についてその他

英国に亡命しているサウディ・アラビア人のSaad al-Fagih氏は、"Give up your freedoms - or change tack"と題するエッセイで、トニー・ブレアの新しい「対テロ政策」は、オサマ・ビン・ラディンにとってみれば、二重の意味で自らの「歴史的勝利」のように映…

 〈政党〉制度/デリダ/マグダラのマリア/レーニン

8月15日は〈終戦記念日〉。小泉首相は結局、靖国神社参拝はしなかった。衆議院を解散し、総選挙も間近という時点において、友党である公明党の顔を立てたということだろうか。或いは、〈郵政民営化〉問題に争点を集中させるということか。とはいっても、〈…

アキバ・ツアー/『靖国問題』

8月11日、CSFの有志による〈アキバ・ツアー〉。 これについては、既に村井さんがmixiの方で報告をしている*1。 集合場所は、秋葉原ダイビルという新しいビルにあるエクセルシオール・カフェだったが、この青果市場跡地は間違いなく、秋葉原の〈最先端〉に中…

オタクvs.サブカル??

8月10日、 『ユリイカ』臨時増刊 総特集「オタクvs.サブカル! 1991⇒2005ポップカルチャー全史」を買う。 実は、11日にCSFの有志で〈アキバ・ツアー〉を行うことになっているので、予習用の参考書でもある。 それにしても、つくづく己の無知を自覚する。と…

マルティカルチャリズム/本と触覚その他

http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20050731で、Hanif Kureishi氏のエッセイを紹介したが、8月になって『ガーディアン』に掲載された"The carnival of culture"で、Kureishi氏の父親について言及されている; My father was an Indian Muslim who didn't care…

ウッディ・アレン/『ディアスポラ紀行』/『夕凪の街 桜の国』その

8月4日早朝、BSでウッディ・アレン監督『ギター弾きの恋(Sweet and Lowdown)』を観る。 ショーン・ペン演ずる〈天才ギタリスト 〉エメット・レイと2人の女、つまりハッティ(サマンサ・モートン)とブランシュ(ユマ・サーマン)との関係を主軸に物語が…

レヴィ=ストロース/ウッディ・アレンその他

8月2日、『レヴィ=ストロース講義』(川田順造、渡辺公三訳、平凡社ライブラリー)を読了する。 そもそもは20年近くも前、1986年にクロード・レヴィ=ストロースが東京で行った講演である。サイマル出版会から出版されたときには、訳文とともに仏蘭西語の…

英国人と音楽/「聖地」について

『オブザーヴァー』が〈英国人と音楽〉についてのアンケート調査を行っている; http://observer.guardian.co.uk/print/0,3858,5239042-111639,00.htmlhttp://www.guardian.co.uk/print/0,3858,5239483-110428,00.html 調査はICM Research社によって直接面接…

『象徴天皇制の起源』/『旅のエクリチュール』

7月29日、加藤哲郎『象徴天皇制の起源 アメリカの心理戦「日本計画」』(平凡社新書)と石川美子『旅のエクリチュール』(白水社、2000)を読了した。 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20050801で、仲正氏の本を引きながら、日本と独逸のそれぞれの「戦後」…

政教分離/独逸・日本の戦後その他

Martin Jacques "The cockpit of future conflicts" これは特に目新しい視点はない。 Japan faces a profound dilemma, one that it has barely begun to think about. Ever since the Meiji Restoration in 1868, Japan has been at pains to identify with…

難儀な会話その他

承前 7月24日、メイルをチェックしたのは既に夕方近くになってから。PCの周りに埋もれていた本とかを取り敢えず除去しなければPCをいじれなかったのだ。地震についての〈お見舞いメイル〉は全くなく、スパム、スパム、スパムだったので、軽く失望。 と…

社会科学基礎論研究会

7月23日は社会科学基礎論研究会のシンポジウム。 事前に明らかにされたプログラムを再掲する; 司 会:浜日出夫(慶應義塾大学) 中村文哉(山口県立大学) 報 告: (1)張江洋直(稚内北星学園大学) 「シュッツが示す"Dasein"という事態とは何か ――シュッ…

『フィレンツェ連続殺人事件』その他

http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20050722で、森真一『日本はなぜ諍いの多い国になったのか 「マナー神経症」の時代』を取り上げたけれど、そこでは、〈荒れる成人式〉について、「専門家の見解」として、『産経新聞』に寄せられた蓮尾直美という教育社会学…

マルクス/ドイルその他

Arisanさんが保坂和志の『生きる歓び』を取り上げている。それなら、『明け方の猫』(中公文庫)をお薦めしたい。ここで問題になっているのは、〈他者の経験(世界)の理解・記述〉は可能か、言葉を換えれば、〈他者が経験したことをその他者が経験し・生き…

漢詩/中産階級/『生物から見た世界』

16日の『ガーディアン』に載ったJames Campbell"High peak haikus"というゲイリー・スナイダーへのインタヴュー記事を読む。 スナイダーは『寒山詩(Cold Mountain Poems)』の英訳者だったのだ。 Men ask the way to Cold Mountain ... there's no through …

『ありえない日本語』その他

Jonathan Freedland "After the aftershock" この13日付けの論評で、Freedland氏は、7日のテロが"the first suicide bombing on British soil"であることを先ず強調する。それは(テロ一般とは区別された)「独特な脅威」を表しているという−−an enemy that…

GSR

7月16日は、現代社会理論研究会@武蔵大学へ行く。 昼食を食べる暇がなかったので、江古田駅前のマクドナルドでチーズ・バーガーを買って、武蔵大の構内に入ると、尾形君から声をかけられ、研究会は2時からだって。会議が長引いているので、1時間遅れとい…

終末論/教育勅語その他

http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20050716で一緒に紹介するつもりだったけれど、(当方の)時間的な都合で紹介できなかったJohn Gray"Look out for the enemy within"を紹介することにしたい*1。 先ず、Gray氏は先ず、 The 'war on terror' suggests terrori…