2012-03-01から1ヶ月間の記事一覧

『死海写本』など

数日前に商店街の古本屋で本を3冊。Edmund Wilson『死海写本 発見と論争 1947-1969』(桂田重利訳)みすず書房、1995(1979)死海写本―発見と論争1947‐1969作者: エドマンドウィルスン,Edmund Wilson,桂田重利出版社/メーカー: みすず書房発売日: 1995/07メデ…

中島岳志 on 吉本隆明

承前*1中島岳志*2「「態度の思想家」の凄みとやさしさ」『毎日新聞』2012年3月21日夕刊 吉本隆明追悼文。 中島氏は吉本の『最後の親鸞』「をきっかけに親鸞思想に傾斜し、のちに仏教徒という自覚をもつに至った」という。曰く、 親鸞は「自力」を懐疑し、弥…

新劇/アングラ(メモ)

戦後演劇―新劇はのりこえられたか (朝日選書)作者: 菅孝行出版社/メーカー: 朝日新聞出版発売日: 1981/03メディア: 単行本 クリック: 2回この商品を含むブログ (1件) を見る最近映画におけるサイレント/トーキーという対立に触れたことがあったのだが*1、そ…

Civil Society after 311(Memo)

Daniel P. Aldrich “Civil society rising” Bulletin of the Atomic Scientists March 2012 http://thebulletin.org/web-edition/features/civil-society-rising 著者はパーデュー大学の政治学教授。311以降の日本における「市民社会」の発展について。サマ…

荒正人、原子力に萌える(1946年)

村上春樹―ザ・ロスト・ワールド作者: 黒古一夫出版社/メーカー: 第三書館発売日: 1993/05メディア: 単行本 クリック: 1回この商品を含むブログ (1件) を見る黒古一夫『村上春樹 ザ・ロスト・ワールド』9章「核状況下のゾンビ」*1に引用されていた荒正人の19…

貨幣と穢れ

「お金の成り立ちとその背景 -NHKスペシャル「ヒューマンなぜ人間になれたのか第4集」より-」http://d.hatena.ne.jp/shavetail1/20120301/p1 以前言及したときは「ネアンデルタール人」に関してコメントしただけだったのだが*1、上記のエントリーの本体に関…

井筒俊彦の葬儀

死にぎわのわがまま作者: 高橋卓志出版社/メーカー: 現代書館発売日: 1996/04メディア: 単行本 クリック: 6回この商品を含むブログを見る承前*1「かなり以前に井筒俊彦先生が亡くなったときなど、新聞の片隅にベタ記事が出ただけだった」と書いたのだが、高…

原水爆禁止運動分裂資料(メモ)

メディア: クリック: 2回この商品を含むブログを見る以前、「れんだいこ」という人が作成した原水爆禁止運動に対する日本共産党の原水爆禁止運動に対する介入のクロニクル*1に言及したことがあった*2。関連の資料をメモしておく。 加納実紀代、近藤悠子、斎…

中島隆博『哲学』

哲学 (ヒューマニティーズ)作者: 中島隆博出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2009/05/26メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 14回この商品を含むブログ (10件) を見る中島隆博『哲学 ヒューマニティーズ』(岩波書店、2009)を数日前に読了。 はじめに 一 …

『植民地主義とアジアの表象』など

日曜日の午後、雨が小降りになったので、近所に散歩。 ブックオフにて大江健三郎『「雨の木」を聴く女たち』新潮文庫、1986「雨の木(レイン・ツリー)」を聴く女たち (新潮文庫)作者: 大江健三郎出版社/メーカー: 新潮社発売日: 1986/02/27メディア: 文庫 ク…

『開かれ』など

雨の日、某デパートにて本を3冊。Giorgio Agamben『開かれ 人間と動物』(岡田温司、多賀健太郎訳)平凡社ライブラリー、2011開かれ―人間と動物 (平凡社ライブラリー)作者: ジョルジョ・アガンベン,岡田温司,多賀健太郎出版社/メーカー: 平凡社発売日: 2011…

「ティム・オブライエン体験」

村上春樹―ザ・ロスト・ワールド作者: 黒古一夫出版社/メーカー: 第三書館発売日: 1993/05メディア: 単行本 クリック: 1回この商品を含むブログ (1件) を見る黒古一夫*1『村上春樹 ザ・ロスト・ワールド』(第三書館、1993)という本を持っていたことに気づい…

Gestellからブリコラージュへ(中村雄二郎)

問題群―哲学の贈りもの (岩波新書)作者: 中村雄二郎出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 1988/11メディア: 新書購入: 1人 クリック: 10回この商品を含むブログ (2件) を見る昨年、原発問題を巡って召喚されるべき哲学者はマルティン・ハイデガーだろうと呟いた…

「終わりなき日常」だった

承前*1小田実が谷崎潤一郎の『細雪』の主人公たちは「生まれてきたときから現在までの間に、根本的な変革はな」く、「過去というものは、現在の延長としてみており、未来は現在を拡大した形で見ている」と述べていたことをメモした(「革命を語る」、p.19)…

戦後の死

吉本隆明氏*1、亡くなる。 『スポニチ』の記事; 吉本隆明氏が死去 よしもとばななさん父 戦後思想に圧倒的な影響 スポニチアネックス 3月16日(金)6時49分配信 文学、思想、宗教を深く掘り下げ、戦後の思想に大きな影響を与え続けた評論家で詩人の吉本隆明(…

「包摂と排除」(成田龍一)

長山靖生、成田龍一「改元100年――大正の「社会と文化」を語る 下」『毎日新聞』2012年3月15日 成田氏の発言; 災害が起きると、普段は見えない社会の断面が現れます。大正期を通じて進行したのは、地域の有力な商店主や工場経営者、古くからの住人といった「…

小田実が『細雪』を語った

何でも語ろう (1982年)作者: 小田実出版社/メーカー: 話の特集発売日: 1982/06メディア: ?購入: 1人 クリック: 2回この商品を含むブログ (2件) を見るhttp://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20120305/1330923949に対して「「朝まで生テレビ」が始まった当初はかつ…

買い物の序でに

近所のブックオフで文庫本を4冊。鎌田慧『日本列島を往く(1) 国境の島々』岩波現代文庫、2000日本列島を往く (1) (岩波現代文庫―社会)作者: 鎌田慧出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2000/01メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 4回この商品を含むブログ (2…

コミュニケーションの失敗と「自己」の起源(メモ)

最新・マインドサイエンス―現代心理学の冒険作者: 渡辺恒夫出版社/メーカー: 八千代出版発売日: 1994/03メディア: 単行本この商品を含むブログ (1件) を見る加藤義信「精神の発達(発達心理学)」(渡辺恒夫編『新訂版 最新・マインドサイエンス 現代心理学の…

日本(February 19 to 26)

承前*1 上海浦東空港(2月19日) 京成津田沼駅前(2月19日) 京成大久保駅前商店街*2(2月19日) 「農民カフェ」@下北沢*3(2月20日) 猫@下北沢(2月20日) 「済生会習志野病院」(2月21日) 成田空港(2月26日)父親は再手術が必要となり、そのた…

Yuri或いはHaru

that's Shanghaiには”Street Cred”という街頭ファッション・チェックみたいなフォト・コラムがあるのだが、3月号(p.25)は Yuri, Korean, fashion stylist, coat from Korea, Urbanears headphones and Adidas shoes Kevin, Chinese, advertising manager, w…

犬が3匹

民生路。地下鉄9号線楊高中路駅近く。

希臘珈琲

Greek Taverna*1にて。 希臘珈琲というのは土耳古珈琲に似ている。どろっとしているが意外にさらさらした喉越し。希臘の音楽が土耳古やアラブの音楽と陸続きであることと同じか*2。 *1:http://www.greektaverna.cn/ See also http://d.hatena.ne.jp/sumita-m…

韓寒

地下鉄人民広場駅にて。

51歳か

『毎日』の記事; 訃報:山口美江さん51歳=タレント 元祖バイリンギャル 「元祖バイリンギャル」タレントの山口美江(やまぐち・みえ)さんが亡くなったことが、9日分かった。51歳。所属事務所によると、体調不良により2月から通院治療を続けていたが…

「ベンツ」と「BMW」の差異

島崎今日子、上野千鶴子「規格外の女たち」『scripta』(紀伊國屋書店)22、pp.40-51 島崎今日子『〈わたし〉を生きる――女たちの肖像』を巡って。 上野 (前略)これは業界では有名な話ですが、島崎さんは原稿を掲載前にご本人には見せないそうですね? 島崎…

たしかに「話題がTVや新聞、コミック誌に限定された人に」「魅力を感じ」ないけれど

蒲生トシヒロ「井出くんが聴くべき10枚の音楽アルバム」http://www.dakiny.com/archives/music/listen-to-10-albums/ 曰く、 音楽をいくらたくさん聴いても音楽業界にいるでもない限り、お金に替わったり出世できたりするわけではない。だがそれは目の前を見…

『当代中国的啓蒙與反啓蒙』など

買った本。許紀霖*1『当代中国的啓蒙與反啓蒙』*2社会科学文献出版社、2011 上編 啓蒙的分化與挑戦第一章 1978年以来的啓蒙與内部分化 第二章 当代中国啓蒙的内在緊張 第三章 1990年代自由主義與新左派論戦 第四章 啓蒙如何起死回生? 下編 反啓蒙思潮批判 …

「風の自転車」など

淡雪アーティスト: 遊佐未森出版社/メーカー: ヤマハミュージックコミュニケーションズ発売日: 2012/01/18メディア: CD購入: 4人 クリック: 22回この商品を含むブログ (11件) を見る遊佐未森『淡雪』*1。オープニングの、仙台を歌った「欅〜光りの射す道で〜…

Chinese Literature @ TimeOut

Sam Gaskin & Charlotte Middlehurst “Fully booked” TimeOut Shanghai March 2012, pp.8-12 TimeOut Shanghai3月号の特集は中国文学。ここで”most exciting writers in China today”として挙げられているのは、 阿乙(36歳)(p.9) http://baike.baidu.co…