ペド、ラオスへ

伊藤元輝「なぜ日本人の小児性愛者はラオスに向かうのか 「10歳児」集めた部屋の異常【東南アジア少女買春の罪(上)】」https://news.yahoo.co.jp/articles/2dc39c80d45ebcc8ebb41c486ee96758156dd35c 小児性愛者*1という映画が、色々と議論はありながら…

再構成の効果

kenjou「『風の歌を聴け』を読み返してみた」https://kanjin.hatenablog.jp/entry/2025/01/11/182645 村上春樹の『風の歌を聴け』*1を再読したのだという。 この小説は一つのまっすぐな連なりにはなっておらず、断片的に物事が語られる なので一見すると軽く…

嗚呼、2025

テレビ朝日「デジタル化にも“注意点”思い出の映像が見られなくなる?VHSテープ『2025年問題』」https://news.yahoo.co.jp/articles/d09d0981b2c10fe4e3623f7ecb5d1a4abd945205 VHS*1は1976年からあるが、 しかし平成以降、記録メディアがDVDやデータに取って…

「いじめ」

『読売新聞』の記事; 法政大ハンマー殴打の女、「日本経済論」授業中に犯行…「日頃からいじめ受け殴るしか解決法ない」 2025/01/11 18:59 法政大多摩キャンパス(東京都町田市)で学生の男女8人がハンマーで殴られた事件で、傷害容疑で逮捕された韓国人留…

何処へ?

matsudama*1「行方不明者ってどこに行っちゃうのだろう?」https://matsudama.hatenablog.com/entry/2025/01/10/224713 所謂「行方不明者」の話。例に出てくる小学生の話は伝統的に神隠しとして伝承されてきたものに近い気がする。「妻」の話は(記憶問題と…

「三つの顔」

中世哲学入門 ――存在の海をめぐる思想史 (ちくま新書 1734)作者:山内 志朗筑摩書房Amazon承前*1山内志朗『中世哲学入門』から。 「唯名論の三つの顔」について。 先ず「神の絶対的能力」について。 「神の絶対的能力(potencia Dei absoluta)を認めるこ…

義弟ということ

林達夫*1が和辻哲郎*2の義弟であること(林の妻は和辻の妻の妹)を最近知った(最近まで知らなかった)*3。また、中国考古学者で古代中国のシンボリズムの研究家・林巳奈夫氏が達夫の息子であったことも*4。 *1:See also https://sumita-m.hatenadiary.com/e…

鷲田、内田『大人のいない国』

大人のいない国 (文春文庫 う 19-14)作者:内田 樹,鷲田 清一文藝春秋Amazon鷲田清一*1、内田樹*2『大人のいない国』を読了したのは去年の11月。 プロローグ 成熟と未熟(鷲田清一) 第1章 対談 「大人学」のすすめ(鷲田清一、内田樹) 第2章 大人の「愛国論…

「暴力」について

つく「言葉を使うことの所信表明」https://tsuku-snt.hatenablog.com/entry/2025/01/05/092342 少し引用してみる。 言葉は、圧倒的な暴力だ。 この世にはたくさんの種類の暴力があって、加害がある。誰かの心や身体を殺す、その手段も瞬間もあまりにも身近で…

シモーヌとアラン(其の2)

シモーヌ・ヴェイユ (岩波現代文庫 学術477)作者:冨原 眞弓岩波書店Amazon承前*1冨原眞弓『シモーヌ・ヴェイユ』から; アランの哲学の教授法は学生に徹底的に書かせることである。思考の修練を工房での徒弟修業とみなし、一日すくなくとも二時間は書くこと…

立入家

後水尾天皇 (中公文庫 く 18-2)作者:熊倉 功夫中央公論新社Amazon熊倉功夫『後水尾天皇』*1から; 幕府がその*2手がかりとしたのは上御倉職にあった立入家である。御倉職というのは、長橋局とともに禁裏の経済にかかわる役職で、上下に分かれ、上御倉職に補…

和辻!

島鉄「新年初歩き~大田区で文学散歩~」https://my-butsu.hatenablog.com/entry/2025/01/05/165508 和辻哲郎*1って、現大田区の「馬込文士村」*2に住んでいたんだね。ふつう、和辻哲郎邸というと、晩年を過ごした練馬区の家で、歿後川喜多長政が買い取り、…

唯名論

中世哲学入門 ――存在の海をめぐる思想史 (ちくま新書 1734)作者:山内 志朗筑摩書房Amazon山内志朗『中世哲学入門』*1から; (前略)唯名論についての概略的なイメージは存在論、認識論、倫理学、神学の場面で、直接性を重視する傾向であり、直接的でな…

薗田稔

宗教学者で秩父神社元宮司の薗田稔先生*1 の訃報は検索してもマス・メディアの記事としてはまだ出ていないようだ。〈祭り〉の調査研究。(私たちの世代にとっては)バーガーの『聖なる天蓋』*2 の訳者。 中野毅先生*3のツィート;今朝、薗田稔先生(京都大学…

『中上健次短篇集』

中上健次短篇集 (岩波文庫 緑230-1)岩波書店Amazon道籏泰三編『中上健次短篇集』*1を読了したのは去年の11月のこと。 隆男と美津子 十九歳の地図 眠りの日々 修験 穢土 蛇淫 楽土 ラプラタ綺譚 かげろう 重力の都 注解 解説 「路地」への憎愛*2(道籏泰三) …

白!

棋客*1「トマトパスタのすすめ」 https://chutetsu.hateblo.jp/entry/2025/01/07/120000 私もトマトの缶詰を使ったパスタを作ったことはある。ただ、ずっと赤ワインを使っていた。「白」を使うのか! 味なんだけど、「鷹の爪」を入れるということは、ふつう…

遊び

小説のように (創元文芸文庫)作者:アリス・マンロー東京創元社Amazonアリス・マンロー「次元」(小竹由美子訳)(in 『小説のように』*1、pp.11-58)に曰はく、 三番目のバスでは、ドーリーは窓際の席にすわって、看板を読んで心を落ち着けようと務めた――広…

アランとシモーヌ

シモーヌ・ヴェイユ (岩波現代文庫 学術477)作者:冨原 眞弓岩波書店Amazon冨原眞弓『シモーヌ・ヴェイユ』*1から; シモーヌが家族外の人物につよい感銘を受けたのは、一六歳で入学した高等中学アンリ四世校の哲学準備級の教授アラン*2をもって嚆矢とする。…

「小説」と「人権」の発明

東畑開人氏*1曰く、小説を読むことは、自分とは全然違う境遇の人に感情移入し、共感することを促し、その結果として「私たちは似ている」という感覚を社会に生み出す。これが「人権」という概念を作り出したのだと、ある歴史学者が書いていた。小説には想像…

弟として

後水尾天皇 (中公文庫 く 18-2)作者:熊倉 功夫中央公論新社Amazon熊倉功夫『後水尾天皇』*1から。 後水尾院は後陽成院の第3皇子だった。兄2人はいずれも仁和寺に入り法親王となっている(覚深法親王、承快法親王)(pp.30-31)。つまり、兄2人を差し置い…

わからないがわからない

紙屋高雪*1「今井むつみ『学力喪失』」https://kamiyakenkyujo.hatenablog.com/entry/2024/12/28/130825 ここで言われている「分数・割合・%が全くわからない」というのがどういう状態なのか「全くわからない」。一般に、数に対する比率、出てくる例だと「…

カピバラの

「カピバラのパパラッチ」という夢を見た。それは楽曲の題名なのだが、まだメロディも歌詞(そんなものあるのか)も聴いたことはない。一昨日の夢では、「カピバラのパパラッチ」が収められたCDに針を落とす、というか光を差し入れた瞬間、目が覚めてしまっ…

オッカムとルターの間

中世哲学入門 ――存在の海をめぐる思想史 (ちくま新書 1734)作者:山内 志朗筑摩書房Amazon山内志朗『中世哲学入門』*1から。 「中世後期から末期にかけての唯名論の流れを追究した研究者」。「ルターの宗教改革の源泉として唯名論を捉え、そのオッカムと…

1月1日

小説のように (創元文芸文庫)作者:アリス・マンロー東京創元社Amazonアリス・マンロー「あまりに幸せ」(小竹由美子訳)(in 『小説のように』*1、pp.391-475)の最初のシーン。一般的に言って気持悪いし、読み終わってみれば、物語の展開を既に暗示している…

スタンデージ『ヴィクトリア朝時代のインターネット』

ヴィクトリア朝時代のインターネット (ハヤカワ文庫NF)作者:トム・スタンデージ,Tom Standage早川書房Amazonトム・スタンデージ『ヴィクトリア朝時代のインターネット』*1(服部桂訳)を読了。 まえがき 第1章 すべてのネットワークの母 第2章 奇妙に荒れ…

シュガーコーティング

はちみつ「コーティング」https://hannyhi8n12.hatenablog.com/entry/2024/12/25/115014 偶々見つける。「感情」を「コーティング」とか「冷凍保存」とか、何処かで使うかも知れない。だからコピーしておこう。ただ、「コーティング」というと、そのままシュ…

Monet Christmas!

Kate Bush “A Monet Christmas Eve to All!” https://www.katebush.com/news_article/a-monet-christmas-eve-to-all/ もう年は明けてしまったが、ケイト・ブッシュのクリスマス・メッセージ*1。 今年は、エドゥアール・モネのことが言及されている;I went t…

ラズ『価値があるとはどのようなことか』

価値があるとはどのようなことか (ちくま学芸文庫)作者:ジョセフ・ラズ筑摩書房Amazonジョセフ・ラズ『価値があるとはどのようなことか』(森村進、奥野久美恵訳)を読了。 はじめに 第1章 愛着と唯一性 第2章 不変性と差異 第3章 生きていることの価値 第4…

二重に閉じこめられて

小脳梗塞のためリハビリテーション入院をしているが*1、昨年末にインフルエンザに罹った。そのため、病室外は(トイレ以外)立ち入り禁止ということになった。何だか二重に閉じ込められた感じ。ただ、31日は〈陽性〉発覚5日目で、タミフルも5日間飲んだ。つ…

4段階

シモーヌ・ヴェイユ (岩波現代文庫 学術477)作者:冨原 眞弓岩波書店Amazon冨原眞弓『シモーヌ・ヴェイユ』*1から。 ヴェイユの思索的活動はおおよそ四つの時期に分けられる。子ども時代に書いた詩や寓話はべつとして、いまも現存する資料にかぎると、一六歳…