「ガラケー女」と間違われ

井手上洋子、目見田健、櫻澤健太「“起きたら犯罪者扱い” いったいなぜ」https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190819/k10012040821000.html


茨城県の高速道路で起きたあおり運転の事件で、容疑者の女と間違われネット上で実名をさらされた女性」の話。男の容疑者が彼女のインタグラムをフォローしていた。また、女の容疑者「が身につけていた帽子やサングラス、洋服が、女性がSNSで公開していた自身の写真の中で身についていたものと似ていた」。こうしたことを契機として、容疑者と混同され、人肉捜索されてしまった。
「あおり運転」を巡っては、2017年にも福岡県の建設会社が誤爆的なバッシング被害を受けた*1
スマイリーキクチ*2のコメント;


ある殺人事件から10年ほどたった頃に、犯人グループの1人だと全くのうそをネット上に流された経験がある、お笑いタレントのスマイリーキクチさんです。

スマイリーさんは今回のケースについて「勝手に犯人の関係者だと決めつけネット上に個人情報を書き込み、職場に抗議をする人物は、その攻撃性と無責任さにおいてあおり運転の男と大差ないように思う」と厳しく指摘。

そして「いちばん最初に情報を出す人は拡散されていく喜びを感じているのではないか。ある種の承認欲求だと思う。そして多くの人が『怒りを共有したい』と考えている中、それが10回リツイートされればもはやデマでも真実に化けてしまう」とネットの怖さを語ります。

「行き当たりばったり」効果

黒岩揺光*1「旅館が20年で9割減った南魚沼市で、私が民宿を始めた理由」https://forbesjapan.com/articles/detail/24578


「理由」についてはあまり書いていない気がする。
南魚沼市の盛衰;


私の故郷、新潟県南魚沼市の旧大和町には上越新幹線浦佐駅があり、東京駅から約90分。人口1万5000人の町ながら、15年前まではスキー場が三つあり、冬は多くのスキー客で賑わった。特に、浦佐駅から徒歩15分にある浦佐スキー場は、スキー学校が全国的知名度を誇り、周辺ではたくさんの旅館や民宿が営業していた。

しかし、少子高齢化とレジャーの多様化でスキー場経営は赤字が続き、2006年に浦佐国際スキー場が、2011年に浦佐スキー場が閉鎖になった。周辺の宿泊施設も一気に閉業し、ピーク時に70軒近くあったのが、今ではたったの7軒になった。旅館だった建物はアパートや高齢者施設になったものもあれば、買い手が見つからず、無料同然で売りに出ている物件もある。

私は、そんな廃墟と化した建物から徒歩8分の所で、昨年7月、お寺だった建物を改装して民宿「ホタル」を始めた。「旅館がこれだけ廃業に追い込まれているのに、正気か?」とか「観光資源がない所に誰が泊りにくるのか?」とか「お寺だった所に泊まるなんて不気味」と言われた。

「JRパス」と長期休暇の効果;

外国人観光客がたくさん来るということは、日本人では気付くことのできない観光資源が発掘できるということだ。「廃寺に泊まるなんて怖い」という日本人はいるのかもしれないが、外国人からしたら、築200年以上の文化財で寝泊まりできる体験は貴重なのだ。

日本人の旅スタイルは、1週間以内の旅行で観光名所めぐりを目一杯詰め込むプランが多い。しかし外国人には、自由に行き当たりばったりの長旅をしたいと思う人が多い。日本人より休暇が長く、JR乗り放題のパスもあるため、ユニークな体験ができれば、そこが無名な場所であっても、外国人はやってきてくれる。

「行き当たりばったりの長旅」というのはまさにバックパッカーのやっていること。そういえば、私が出会ったことのある日本人バックパッカーは悲壮感が漂っている人が多かった。旅に出るために会社を辞めたとか、並々ならぬ覚悟を以て旅をしているという感じだった。

割れた木株

ディレクターズカット ウッドストック 愛と平和と音楽の3日間 [DVD]

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今年は1969年のウッドストック・フェスティヴァル*1からちょうど50周年。しかし、50周年記念フェスティヴァルは分裂し、数マイルを距てて、2つの50周年記念フェスティヴァルが同時開催ということになった。詳しくは以下の記事を見られたい;


Miranda Bryant “Woodstock 50 music festival officially cancelled weeks before event” https://www.theguardian.com/music/2019/jul/31/woodstock-50-music-festival-officially-cancelled-weeks-before-event
Edward Helmore “Woodstock at 50: separate events struggle to maintain the original festival's spirit ... and site” https://www.theguardian.com/music/2019/aug/15/woodstock-at-50-separate-events-struggle-to-maintain-the-original-festivals-spirit-and-site


ウッドストック」で出逢ったカップル;


Kara Warner “Couple Who Met at Woodstock Celebrates 50th Anniversary with Surprise Cake from Family” https://people.com/human-interest/woodstock-couple-photo-cake-50th-anniversary/


50周年記念の38枚組ボックス・セット;


Bob Stanley “'Groovy, groovy, groovy': listening to Woodstock 50 years on – all 38 discs” https://www.theguardian.com/music/2019/aug/15/woodstock-50th-anniversary-box-set-38-discs

「公民として病みかつ貧しいのであった」(柳田國男)

承前*1

柳田國男『明治大正史世相篇』*2の最後に書かれた「我々は公民として病みかつ貧しいのであった」(Cited in p.102))という言を巡って、柄谷行人は『遊動論』で以下のように述べている;


(前略)柳田が「我々は公民として貧しい」というとき、それは、西洋には成熟した市民社会があるが、日本にはないというようなことをいっているのではない。彼は「公民」の可能性を、むしろ前近代日本の社会に求めている。ゆえに、民俗学となるのだ。たとえば、親分子分は。オヤ・コという縦型の労働組織にもとづくものだが、それとは別に、ユイという対等な労働組織がある。人々がオヤコ関係への従属を脱するためには、「散漫なる孤独」に向かうのではなく、他者と連合するユイに向かわねばならない。西洋でも、市民社会は中世のギルドから発展したのである。その意味で、柳田が当初から協同組合論として考えてきたことも、「公民の民俗学」にほかならない。さらに、その後、彼が先祖信仰として論じたことも、「公民の民俗学」の一種だといえる。
ついでにいうと、中世日本において、村は家族や氏族の拡大ではなく、移民の集合として形成されたと、柳田はいう(『日本農民史』)。その場合、二つのタイプがあった。一つは、「単一支配的」、すなわち、有力な豪農が百姓下人を引き連れて作るものである。もう一つは、「組合式」、すなわち、対等な個人が共同で開発した村である。そこでは、「何か事ある際には村の寄合というものが、真の執行力であった」。前者はオヤ・コ、後者はユイに対応するものである。柳田が「公民」としての可能性を見出すのが、後者であることはいうまでもない。(pp.103-104)
『日本農民史』は読んでいない。柳田が指摘する中世村落の二類型というのは、戦後の福武直(『日本の農村』)が提示した「西南型」「東北型」という農村社会の二大類型*3を先取りするものでは?
日本の農村 (UP選書 82)

日本の農村 (UP選書 82)

「クソゲー」な日々

弁護士ドットコムニュース「「妻の姓に変えたらクソゲーな手続きが待っていた」 わずか4%、結婚で改姓した男性たちの本音」https://www.bengo4.com/c_23/n_7942/


強制的夫婦同姓制度の下で、妻方の苗字に変えた男性(夫)の告白。膨大で煩雑な事務手続き。しかし、「妻」となる人の96%はこの「クソゲーな手続き」を当然のことととして行っているわけだ。非婚者の増加に影響している因子に経済的因子があることはいうまでもないが、「クソゲーな手続き」のうざさもまた結婚の回避(非婚化)を動機付けていることは想像に難くないだろう。というか、「クソゲーな手続き」を除去すれば、結婚への動機付け的なハードルは下がる筈なのだ。選択的夫婦別姓制度がパレート最適をもたらすだろうというのはほぼ自明な事柄のように思える*1
ところで、妻方の名字を選んだ有名人ということで思い浮かぶのは丸谷才一*2所ジョージ*3
See also


「なぜ認められない!? 世論の6割超が支持“選択的夫婦別姓サイボウズ社長と考える」https://www.tokyomxplus.jp/article/201908170650/detail/

*1:See eg. https://sumita-m.hatenadiary.com/entry/2019/06/17/104228 https://sumita-m.hatenadiary.com/entry/2019/06/20/014417 https://sumita-m.hatenadiary.com/entry/2019/07/18/105118

*2:See also http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20061007/1160211636 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20070112/1168605677 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20070127/1169915568 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20070507/1178561806 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20070509/1178680441 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20071024/1193204480 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20080910/1221023275 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20080924/1222282860 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20090301/1235918301 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20090706/1246906032 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20090711/1247338782 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20101022/1287730718 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20110129/1296321747 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20110218/1298037284 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20120503/1336015456 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20120528/1338142357 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20121015/1350274808 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20130621/1371749803 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20130630/1372531097 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20130712/1373644661 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20130901/1377964747 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20131007/1381167208 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20131024/1382624831 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20140806/1407294791 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20141019/1413647418 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20141226/1419566569 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20170321/1490115049 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20170405/1491409629 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20171012/1507781227 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20171019/1508434401 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20171031/1509460138 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20180122/1516594067 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20180123/1516674931 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20180125/1516858031 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20180206/1517893783 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20180207/1518024806 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20180213/1518476359 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20180311/1520786527 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20180315/1521085157 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20180515/1526349793 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20180927/1538062780 https://sumita-m.hatenadiary.com/entry/20181101/1541038630

*3:See also https://sumita-m.hatenadiary.com/entry/20090830/1251570565 https://sumita-m.hatenadiary.com/entry/20160825/1472134355

夕空

8月16日。
この日は颱風の影響で*1、雨は降らないものの、青空も現れず、強風が吹きまくっていた。夕方になって空を見たら、夕日が空を染めているのに気づいた。


マルエツ。千葉県習志野市大久保1丁目。


大久保1丁目。