松村一志『科学否定論はなぜ人をひきつけるのか』

松村一志『科学否定論はなぜ人をひきつけるのか――地球平面説から反ワクチンまで』*1を数日前に読了した。


はじめに


序章 「真実」を求める社会
第一章 生き残る地球平面説
第二章 科学否定論とは何か
第三章 科学と疑似科学のあいだ
第四章 陰謀論の何が問題か
第五章 エビデンスと陰謀論
終章 内なる否定論と向き合う


注
あとがき
参考文献
図版出典一覧

ダンスはうまく踊れない

Hannah Al-Othman “Norwegian teenage hitman hired for UK murder by Iran-backed crime gang jailed for 20 years” https://www.theguardian.com/uk-news/2026/oct/16/norwegian-teenager-hired-hitman-iranian-gang-jailed-20-years


今年3月、諾威のJohannes Kongsnes Natland(19)は英国に渡って人を殺すことを€25,000で引き受け、マンチェスターへ飛び、タクシーでハダースフィールド*1のホテルに行き、銃と実弾及び現金£2000を受け取った。また、殺人で使う日産の盗難車を指示された。その夜、武器や現金が見えるように自撮りして、ガールフレンドに自慢した。(彼女が地元警察に通報したのか)朝の5時過ぎに警察が部屋に踏み込み、逮捕された。彼は英語を話すAgent 47にコントロールされていたが、Agent 47の正体及び行方は今もって分かっていない。10月15日、殺人謀議罪で20年の拘禁の判決を受けた。
ナトランドを雇ったのは瑞典のFoxtrot*2という犯罪組織だった。この組織はイラン政府に後援されており、ヨーロッパ中でティーンエイジャーをリクルートしている。
See also


Daniel Sandford “Young guns for hire - the teenage hitmen recruited to kill across Europe” https://www.bbc.com/news/articles/czrjyevmv61o

甘さは要らない

治野せいか「砂糖を入れるのがめんどう」https://haruno1114.hatenadiary.jp/entry/2026/10/14/112315


曰く、


最近、コーヒーや紅茶に砂糖を入れるのが面倒で、そのままストレートで飲むことが増えた。それに、デカフェやカフェインレスのものを選ぶようになった。なんとなく、コーヒーを飲むといらいらしている気がして。カフェインと相性が良くないのかもしれない。
何だか、後半と前半が矛盾しているような気がするのだけど、こういうことみたい;

 砂糖を入れて甘くしたい。できることならば。けれど適切な甘さに調節するのはむずかしくて、どれぐらいの量を入れればどれぐらいの甘さになるのか、まったくわからない。自分の中で結果が蓄積されない。好みの甘さにならないならならないで癪に触るところがあり、甘すぎるよりはブラックで飲んだ方がいいな、砂糖入れるの面倒になってきた、という思考回路。
「コーヒーや紅茶」に「 砂糖を入れて甘くしたい」と考えたことは(憶えている限りでは)全くない。昔、即席珈琲を飲んでいたとき、黒さが余りにどぎついと思ったので、色を白くするために、ミルクを加えていた。
甘い飲み物が好きではないというのは子どもの頃に遡るのかも知れない。麦茶に砂糖を入れる家があって、そういう麦茶を飲んだときに、甘すぎるなと不快感を持ったことがあった。逆に、お茶や珈琲の苦みを不快に感じた記憶はない。
さて、以前書いたかもしれないが、檸檬珈琲は好きだ。昔或る喫茶店で珈琲を注文したら、檸檬がひとかけついてきた。不審に思ったけれど、初めての店だったので、この店では珈琲に檸檬を入れるものだと思い、檸檬をカップの中に入れてみると、珈琲の酸味が少し増えたようで美味しかった。まあ。レモン・ティーがあるのだから檸檬珈琲があってもいいじゃないか。

神社の言い分


11日に放映されたNHKスペシャル、『靖国神社 秘録 空白の戦後史』。
先ず、菅野完氏*1の感想;
〈信教の自由〉〈政教分離〉についての模範的な発言。
さて、服部弘一郎氏のツィート;

靖国神社がB・C級戦犯を合祀したのは、「連合国側の事実認定に間違いが多い」からで、要するに濡れ衣で殺されてしまった人が多いという理由。

A級戦犯については、「東京裁判は不当である」という話のようだ。

要するに「日本は悪くない」という話で、それが靖国神社の立場なのだと思う。

しかし日本政府は戦犯の裁判をすべて受け入れている。

それが靖国神社の立場を覆す理由にはならないが(何を信じるのも信教の自由がある)、政府見解とこれほど食い違った歴史観を持った宗教施設を、政治家が、しかも政府中枢の現役閣僚が参拝するのは問題ではなかろうか……。

日本は口先では「戦争について反省しています」と言っても、本音では「戦争で日本は悪いことをしていない。全部濡れ衣だ。戦後の戦犯裁判にも法的有効性はない」と考えているのでは?と思われてもしかたない。


昨日のNスペ「靖国神社」で面白かったのは、靖国神社の首相閣僚公式参拝で国際問題化することについて、神社側が「政治の尻拭いを神社にさせるな」と主張していることだった。

靖国神社は靖国神社の基準で、誰を祀り誰を祀らないかを決める。戦犯の合祀にしても、それについて政治家からあれこれ指図される筋合いはない。

一宗教法人としては、まことに筋の通ったご意見。

しかし政治家の側は政治家の側で、「靖国神社にはさんざん便宜をはかってきてやったのに、勝手にA級戦犯の合祀をするから国際問題になった。神社の尻拭いを政治家にさせるな!」と考えていると思う。

だから「A級戦犯の分祀はできないのか?」と、神社側に打診するようなこともあったわけで……。

戦後の靖国神社は国の手を離れた民間の宗教法人であるにも関わらず、戦没者名簿の共有などの形で、政府が一定の便宜をはかってきた経緯がある。

靖国神社の再国有化が議論になっていたこともあり、靖国神社は法的には国から離れた一宗教法人でありながら、国との関わりは他の神社よりずっと近いのです。

戦前は公式の、戦後は非公式ながら、国の戦没者追悼施設として機能してきたのは間違いない。

しかし「政治のことは知らん。それはそっちで勝手にやれ。靖国神社は靖国神社の立場で勝手にやるのだ」ということであれば、「国の戦没者慰霊施設」であるふりもやめた方がいいと思う。

戦没者遺族の高齢化などもあって、靖国神社のコアな支持者は先細りでしょう。

現在の靖国神社の応援団になっているのは、

先の大戦は日本の自衛戦争であった。
戦没者は尊い命を自ら国に捧げた英霊である。
今日の日本があるのは英霊たちの犠牲のおかげである。
戦犯と呼ばれる人たちは、戦勝国の勝手な裁きで理不尽にも命奪われた犠牲者である。
日本のおかげで、アジア諸国は欧米列強の植民地体制から独立できたのである。
アジア諸国は日本に感謝しているのである!

みたいな歴史観の持ち主たちで、これは戦没者遺族の減少とは無関係に、今後もひょっとしたら増えていくのかもしれない。

愉快犯?


これね;



Ian Aikman and Hugh Schofield*1 “Fridges in French supermarkets hit by cyber attack” https://www.bbc.com/news/articles/crq5nzxv9q4yo
Angela Charlton and Dee-Ann Durbin “Cyberattacks hit European supermarket chains and disrupt refrigeration systems” https://apnews.com/article/france-cyberattack-supermarkets-refrigeration-systems-78a813a8efd466b360655339f96083dc
Reuters “Hackers force French supermarket fridges to heat up to 50C in ‘unprecedented’ cyber-attack” https://www.theguardian.com/world/2026/oct/12/cyber-attack-defrosts-refrigerators-france-supermarket-chains-intermarche-cooperative-u
IT Media「フランスのスーパー数百店舗で冷蔵設備にサイバー攻撃 温度が最高50度に上昇し食品大量廃棄に」https://www.itmedia.co.jp/news/article/2610/13/2000002201/


既にWikipediaの項目*2も作られている!


思うのだけど、所謂サイバー犯罪というのは、盗んだ個人情報をダーク・ウェブで転売したり、「ランサム」(身代金)*3を要求したりとか、(悪辣ではあるが)経済のロジックに還元できるものだ。要するに、営利犯罪。この手の犯罪に対しては重刑攻撃というか、犯罪のコストを上げることで、少しは抑制可能なのかも知れない。
しかし、このように「冷蔵設備」を襲撃しても、何の収益もない(と少なくとも表面的には思える)。冷蔵庫の温度を上げるぞと脅迫するのと実際に上げてしまうのは違う。この犯人は聊か反システム的な愉快犯なのか? それとも治安を乱し、日常的なルーティンが寸断されることを目指したテロなのか。どちらの場合でも、コスト・パフォーマンスを悪くして抑制するという経済のロジックは使えないということになる。

『試験あらし』から



id:whitebearkun


ご存じだと思いますが、こんな漫画がありまして

https://www.amazon.co.jp/%E8%A9%A6%E9%A8%93%E3%81%82%E3%82%89%E3%81%97-1-%E5%B0%91%E5%B9%B4%E3%82%B5%E3%83%B3%E3%83%87%E3%83%BC%E3%82%B3%E3%83%9F%E3%83%83%E3%82%AF%E3%82%B9-%E8%81%96-%E6%97%A5%E5%87%BA%E5%A4%AB/dp/4091201717

今から半世紀近く昔の作品ですから、手法はもちろんアナログではあります。ただ、その熱意というか情熱というか、それをカンニングではなく、たとえ試験のためでもいわゆる勉強のほうに向けられなかったのか、ということを、読んだ当時も感じました。

聖日出夫*1『試験あらし』ですね。名前だけは知っていましたが。amazonのサイトにあるレヴュー;

むらさめ
星5つ中5つ幻の作品。
2013年7月20日に日本でレビュー済み
フォーマット: コミック (紙)


本作品の主人公、嵐次郎吉は、中学卒業後、高校には進学せず、奇術師の弟子となって、修行を続けている。

しかし、病弱な次郎吉の母親は、次郎吉に、亡き父親と同じ名門高校に進学することを希望していた。

しかし、次郎吉は、手先は非常に器用であるが、学業は「からっきし」という体たらく。

そこで、師匠の奇術師に相談すると、奇術師は、


「5教科全科目カンニングせよ!」


と、次郎吉に命じるのであった。

次郎吉は、持ち前の手先の器用さと、師匠譲りの奇術とを、駆使して、名門高校受験に臨むのであった。


本作品は、単行本化はされましたが、文庫本化はされていません。

なぜなら、本作品において、不正行為(カンニング)の手口が、これ以上ない位、詳細に明かされているためです。

学習雑誌を多数発行している小学館にあって、「このような作品」が文庫本化されるはずもありませんね。


しかし、読み物として見た場合、非常に面白いのも、また事実。

今後も、文庫本化される可能性は、極めて低いと思われますので、本作品は、奇術のような「幻の作品」となってしまいました。

をそのまま写しても、ネタばれにはならないでしょう。
See also


菅原初代*2「試験あらし 聖日出夫♡」https://ameblo.jp/withwitch2/entry-12331600038.html
水曜教授「現実に実行不可能とはいえ「熱血カンニング劇画」が許された時代。聖日出夫『試験あらし』」https://manba.co.jp/manba_magazines/23096
中野晴行「カンニングで東大に合格したマンガ 図解入りでテク紹介、聖日出夫の「試験(テスト)あらし」」https://www.zakzak.co.jp/article/20200203-772VL6UJBVK2BEXYUVI2V34XF4/



『試験あらし』は典型的なギャグマンガの絵柄ですね。同じ作者でも他の作品だと、あだち充風(?)のキャラも描いているのに。
まあ、カンニング・ペーパー作りの職人技が伝説的に語られていましたね。昔はその職人技に対して単位を上げたくなってしまうカンニング・ペーパーがあったが、それに比べて最近の学生はカンニングの仕方も安易で堕落しているという、先生の嘆きでしたけど。
その頃の映画でカンニングといえば、1980年の仏蘭西映画『ザ・カンニング [IQ=0]』(原題はLes Sous-doués Passent le Bac*3)。当時は、映画そのものよりも、「学校関係の方は立入禁止です」といった煽った宣伝が有名だった。ところで、Wikipediaの「フランスの大学入学資格検定「バカロレア」の予備校生たちがカンニングを駆使して合格を目指すまでを面白おかしく描いた物語」という記述なのだけど*4、これを「カンニング」してレポートを書いたりするとえらいことになると思う。先ず、「バカロレア」は「大学入学資格検定」であるというのは事実上はそうなのだけど、あくまでも中等教育終了認定試験。それから、「予備校生たち」というけれど、これはリセの物語なの(英語版のWikipediaにもLycéeとある*5。リセですよ、後のオリーヴ少女や渋谷系の人の憧れの対象となったリセだよ。リセそのままでいくか、高校と訳せばいいではないか。「予備校」はないと思う。「予備校」というと高校を卒業した後に通学するというイメージになるじゃないか。しかし、リセには卒業はない。「バカロレア」に合格することで収量が認定される。
『ザ・カンニング』1980年代のアナログなカンニングに対して、2017年のタイ映画『バッド・ジーニアス 危険な天才たち』が描いたのはスマート・フォン時代のカンニング。

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乗松聡子という災難

『北海道新聞』の記事;


ロシア、本紙記者拘束 当局発表 「安保脅かす情報収集」
本紙取材班
2026年10月14日 4:00(10月14日 4:13更新)


 ロシア連邦保安局(FSB)は13日、本紙男性記者をスパイ容疑で拘束したと発表した。ロシア国営タス通信などが伝えた。タスによると、「ロシアの安全保障を脅かす目的で日本の情報機関に情報を提供しようとしていたことがわかった」としている。
 本紙記者は記者の査証(ビザ)を受けて、極東サハリン州のユジノサハリンスクなどロシア国内で取材活動をしていた。タスによると、本紙記者は13日に出国予定だったが、ユジノサハリンスク市内のホテルで拘束された。モスクワに移送され、捜査を受けるとしている。ロシアメディアによると、モスクワの裁判所は、記者について2カ月の勾留を認めた。
 国営テレビ「ロシア24」は、本紙記者が「ウクライナでの特別軍事作戦にクリール諸島(北方領土と千島列島)から参加した動員兵や契約兵の情報を集めていた」との捜査関係者の話を伝えた。

( 本紙取材班 )
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/1388778/

See also


高野渡、北海道新聞取材班「ロシア、本紙記者拘束 政府、大使に情報提供求める」https://www.hokkaido-np.co.jp/article/1389549/
高野渡「ロシア、本紙記者拘束を日本政府に通知」https://www.hokkaido-np.co.jp/article/1390732/
Kelly Ng*1 “Russia arrests Japanese journalist on spying charges” https://www.bbc.com/news/articles/cwp9g1el7x9zo


さて、この問題に介入してきた乗松聡子なる人物について、SuehiroKa氏*2曰く、


江戸西氏*3;
在華坊氏*4;