2008-01-01から1年間の記事一覧

クレタ人問題へ

http://d.hatena.ne.jp/noharra/20081209#p4に寄せて。 真に「絶対的真実はない」と思っているなら、「絶対的真実はない」と言ってはならない。というか、そう口に出すこと、そう文字で書き記すことはどういうことなのか。「絶対的真実はない」というとき、…

車谷長吉『鹽壺の匙』

塩壷の匙 (新潮文庫)作者: 車谷長吉出版社/メーカー: 新潮社発売日: 1995/10/30メディア: 文庫購入: 6人 クリック: 47回この商品を含むブログ (55件) を見る車谷長吉の短編集『鹽壺の匙』を最近読了。 なんまんだあ絵 白桃 愚か者 (死卵 抜髪 桃の木の話 ト…

ベースがいなかったんだ、など

Bright Midnight: Live in Americaアーティスト: Doors出版社/メーカー: Rhino / Wea発売日: 2002/02/19メディア: CDこの商品を含むブログ (2件) を見るドアーズのBright Midnight: Live in America*1をかけてみる*2。このアルバムには、ドアーズの1969年か…

「ロリコン」から「四十八歳の抵抗」

目白雑録 (朝日文庫 か 30-2)作者: 金井美恵子出版社/メーカー: 朝日新聞社発売日: 2007/04/06メディア: 文庫購入: 2人 クリック: 24回この商品を含むブログ (53件) を見るまたまた金井美恵子『目白雑録』*1からの抜き書き。また、「島田雅彦」ネタ*2。 「今…

ゴダールを見つけた、など

火曜日、瓦斯料金を支払って、そのまま歩いて東画廊*1へ。オープニングへは行けなかった黄凌の個展(特にタイトルはない)を観る。1980年成都生まれの彼の絵は、乱暴に言ってしまえば、淡い印象派的なタッチを特色とするのだが、重要なのはその構図の特異さ…

中公ではなく

http://d.hatena.ne.jp/Talpidae/20081115/p2 福田恒存『人間・この劇的なるもの』が新潮文庫から今年の1月に出ていたことを知る(正確には復刊か)。私はたしか中公文庫で読んだ筈だが。人間・この劇的なるもの (中公文庫)作者: 福田恒存出版社/メーカー: …

ターゲットの不在の帰結

Helpless [DVD]出版社/メーカー: タキ・コーポレーション発売日: 2000/04/28メディア: DVD購入: 1人 クリック: 55回この商品を含むブログ (77件) を見る「ナポリタン」絡みで既に言及しちゃったが*1、青山真治の『Helpless』の内容についてちょっとメモ。 こ…

CSF 12月

村井さんからCSF-MLへのメッセージから; 中尾知代『日本人はなぜ謝りつづけるのか―日英〈戦後和解〉の失敗に学ぶ―』(日本放送出版協会、2008年 合評会◇日時: 12月14日(日) 14:00〜 ◇会場: 東京大学駒場キャンパス18号館4F・コラボレーションルーム3 …

Karen Armstrong The Battle for God

The Battle for God: A History of Fundamentalism (Ballantine Reader's Circle)作者: Karen Armstrong出版社/メーカー: Ballantine Books発売日: 2001/01/30メディア: ペーパーバック クリック: 43回この商品を含むブログ (28件) を見る既に何度か引用して…

孤立/孤独/孤寂

薛巍「阿倫特為甚麼重要」『三聯生活週刊』2008年11月17日、pp.156-157 Elisabeth Young-BruehlのWhy Arendt Mattersの中訳本『阿倫特為甚麼重要』(江蘇人民出版社)の書評。 そこで、アレント用語のisolation/loneliness/solitudeをそれぞれ、 孤立 孤独 …

情と理(余白への書き込み)

資本主義やら科学やらが、「理」を以って「情」を超えようとするものであるのに対し、恋愛やら文学やらは、「情」を以って「理」を超えようとするものだ、と最近よく思う。 http://d.hatena.ne.jp/onoya/20081021/1224603234 たしかに「恋愛」には「「理」を…

ネオリベと基督教原理主義のアマルガム(メモ)

The Battle for God: A History of Fundamentalism (Ballantine Reader's Circle)作者: Karen Armstrong出版社/メーカー: Ballantine Books発売日: 2001/01/30メディア: ペーパーバック クリック: 43回この商品を含むブログ (28件) を見るKaren Armstrong Th…

大野か小野か

昨日オノ・ヨーコに言及した*1後で、ジョン・レノンの命日だったということを思い出した。 ところで、オノ・ヨーコは長いこと中国では「大野洋子」と誤って表記されてきた。そこら辺の事情を、海杰「小野洋子:那個無禁忌的巫婆来了」(『TimeOut上海』2008…

Napoletanaは?

承前*1いつもはアラビアータのパスタ・ソースを買っているのだが、昨日新しいのを買おうとして、スーパーの棚を見ていたら、Napoletanaという、やはりトマト・ベースのパスタ・ソースが出ている。伊太利のブランド(Barilla)*2から。これと「ナポリタン」は…

環境の2つの準位?

「環境問題への対処は難しい」http://harie.txt-nifty.com/annex/2008/11/post-2654-1.html 張江洋直氏の「環境問題」についてのコメント。それに対して、コメントというよりはやはり余白への落書きという仕方で、少し書き留めておく。 「環境問題」問題云々…

The Madcap Laughs

帽子が笑う不気味にアーティスト: シド・バレット出版社/メーカー: EMIミュージック・ジャパン発売日: 2006/09/29メディア: CD購入: 1人 クリック: 13回この商品を含むブログ (30件) を見るシド・バレット*1のThe Madcap Laughs*2をプレイヤーでかけてみて、…

天津なんとか

承前*1天津丼(天津飯)について、一応 天津飯(てんしんはん)は、日本生まれの中華料理。「蟹玉丼」という名でも呼ばれている。 名前の由来 本来は、昭和の物資不足の時代に、中国天津産の良質米である「小粘米」(シャオチャンミー xiǎozhānmǐ)をわざわ…

週末は

金曜の午後、オノ・ヨーコの個展、Flyは今日までだったなということで、「可・当代藝術中心(Ke Center for the Contemporary Arts)」*1へ。先ず棺桶を並べた「出口(Exit)」に吃驚する。曽進、丁暁蕾「“我一直是我自己”」(『外灘画報』2008年12月4日、A…

初歩的なミス

『産経』の記事; 国家試験で集団替え玉 建築施工管理技士 スクール代表ら逮捕2008年12月7日(日)08:05 国土交通省が所管する国家資格「建築施工管理技士」を取得するための「1・2級建築施工管理技術検定試験」の大阪会場で、申請者とは違う人物が不正に…

「ユタ神」殺し(メモ)

先ず『毎日』の記事; 龍郷の女性死亡:変死から2週間 凶器は見つからず /鹿児島 龍郷町幾里で貴島ヒデ子さん(当時78歳)が自宅で首から流血し死亡していた変死から、11日で2週間が経過した。県警は捜査本部を設置し、これまで延べ約1470人の捜…

鞏俐から李白へ(梁文道)

梁文道*1「従鞏俐想起李白」『南方週末』2008年12月4日 最近女優の鞏俐はシンガポール国籍を取得した。これに関して、中国のネット界ではまた「愛国與“漢奸”的辯論」が喧しいそうな。この背景には、中国から海外(シンガポールや米国)への人材流出に危機感…

「厳選させていただいた先生方」

少しばかり前のエントリーだが、http://d.hatena.ne.jp/sean97/20081028/p1に引っかけて、サブプライム*1・ネタを書こうと思っていたのだが、脳内に寺山修司/カルメン・マキの「時には母のない子のように」が鳴って、止めた。その代わり、金井美恵子『目白…

浅野忠信も食べていた

速水健朗「ラーメンとナポリタンはいかにして日本の国民食になったか」http://www.hayamiz.jp/2008/12/post-aa58.html 曰く、 “スパゲッティー・ナポリタン”とイタリアの都市ナポリは、何の関係もない。ナポリタンは100%日本生まれの日本料理。アメリカの進…

上海大卒月給

韓暁蓉「上海本科生平均月薪3853元」『東方早報』2008年12月4日 12月3日に公表された『2008年度上海市大学生就業曁重点産業人材分析報告』によると、2007年度の大学卒業生の求職コストは、「本科」(四年制)が1128元、「高職」(日本では専門学校に対応?…

「ゆっくり自分の時間を使ってほしい」(笑)

ナベや鴨嘴博士経由で知る。橋下徹ネタ*1でケータイ・ネタ*2。 <大阪府教委>学校にケータイ「禁止」 小・中は持ち込み自体、高校は使用「×」 2008年12月4日(木)13:00 ◇安全目的以外 大阪府教委は、小・中学校の児童生徒が学校に携帯電話を持ち込むことを…

加藤周一など

http://d.hatena.ne.jp/kojitaken/20081206/1228523319にて知る。 『毎日』の記事2本; 訃報:「日本文学史序説」加藤周一さん死去=89歳 戦後を代表する知識人の一人で、芸術から時事問題までリベラルな立場から幅広く発言してきた評論家、作家の加藤周…

矢野顕子とか

akikoアーティスト: 矢野顕子出版社/メーカー: ヤマハミュージックコミュニケーションズ発売日: 2008/10/22メディア: CD購入: 3人 クリック: 32回この商品を含むブログ (54件) を見る矢野顕子*1の『akiko』*2、矢野さんのアルバムで、プロデューサーがT. Bon…

ハイデガーなど

Michael Inwood Heidegger: A Very Short Introduction(但し、訳林出版社からのバイリンガル・エディション*1、劉華文訳、陳嘉映序『海徳格爾』、2008)を買う。Heidegger a Very Short Introduction: A Very Short Introduction (Very Short Introductions)…

伝統についてちょっとreply

http://d.hatena.ne.jp/noharra/20081128#p1 私のhttp://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20081127/1227807914に言及して下さっている。そこで曰く、 伝統から疎外された=低文化資本 という認識はどうか。伝統を源氏物語や仁斎などのような高文化にしかみていない…

動物化の一端?

承前*1「国籍法」問題に関して、取り敢えず、 http://www.yhlee.org/diary/?date=20081130 http://d.hatena.ne.jp/kojitaken/20081203/1228307369 http://d.hatena.ne.jp/kojitaken/20081204/1228400540 http://d.hatena.ne.jp/macska/20081130/p1 http://d.…