矢野顕子とか

akiko

akiko

矢野顕子*1の『akiko』*2、矢野さんのアルバムで、プロデューサーがT. Bone Burnettで、しかもゼップのカヴァーをしているということは、端的に俺に買えと言っているようなものではないか。というわけで、買ってしまったが、T. Bone Burnettは昨年はロバート・プラントRaising Sand)をプロデュースしている*3。このアルバムの特徴のひとつは、バネットとマーク・リボーのツイン・ギターでベースが不在であるということ。基本的に曲はシンプルなロックンロールで、却ってあの矢野顕子独特の唱法が全面に浮き上がっているという感じ。『ジャパニーズ・ガール』の頃を思い出してしまうというところもあり。さて、ゼップの”Whole Lotta Love”だが、私は気に入ったけれど、ゼップ・ファンの感想はどうなのだろうか。勿論、テルミンがないのは残念ではあるが。また、ドアーズの”People Are Strange”のカヴァーへのドアーズ・ファンの反応は? 歌詞も興味深いのだが、それについては後日言及するかも知れない。

Raising Sand (Ocrd)

Raising Sand (Ocrd)

JAPANESE GIRL

JAPANESE GIRL

スヰート檸檬

スヰート檸檬

さて、遊佐未森『スヰート檸檬*4を聴く。よく「昭和歌謡」ということが言われるのだが、その場合の「昭和」って、64年間のうちの何処ら辺を指しているのか。このアルバムでカヴァーされている「昭和歌謡」でいちばん古いのは昭和3年の「モン・パリ」、いちばん新しいのは昭和37年の「上総」。勿論、新たな編曲のおかげかも知れないのだが、「昭和歌謡」のモダンさというかハイカラさは再度注目せざるを得ない。以前にも書いたかも知れないが*5、これは「40年代」に「日本化」する以前のモダンさ、ハイカラさといえるのかも知れない。勿論、それと同時に(まだ私が生まれる以前の歌なのに)或る種の〈懐かしさ〉も感じてしまうのだが、それはひとつには私が子どもの頃、これらの曲が〈懐かしのメロディ〉として頻りにTVとかで流されていたということもある。遊佐さんもそのようにしてこれらの歌に親しんだのだろうけど、〈懐かしさの懐かしさ〉といえないこともない。それで、ここに収録されている「銀座カンカン娘」とか「憧れのハワイ航路」だけでなく、「リンゴの唄」とかも思わず口ずさんじゃったりしたということもあるのだが、敗戦直後の映像には「赤いリンゴに唇寄せて」という歌がお約束のように被さっていたなということを思い出して、例えば大阪万博の映像はやはり三波春夫の「こんにちは/こんにちは/世界の国から」という歌がなければリアリティが減ずるということはあるのだが、〈時代のサントラ〉というと、ほかにどんな歌があるのかとも思った。
時代ということで。

LOUDNESSリーダー死去…樋口さん49歳肝癌

 ロックバンド「LOUDNESS」のリーダーでドラマーの樋口宗孝さんが11月30日午前10時44分、肝細胞がんのため、大阪市内の病院で亡くなった。49歳だった。葬儀・告別式は故人の遺志で地元・大阪で「家族葬」という形で行い、後日、お別れの会を開く。

 樋口さんは4月に肝細胞がんが発覚。公式HPで病気療養中であることを報告した。以後、手術を数回繰り返し、一度は退院できるまで回復していた。

 73年に高崎晃とともに「レイジー」に参加。解散後の81年に高崎、二井原実山下昌良と「LOUDNESS」を結成。日本人アーティストとして初めて米ニューヨーク「マジソン・スクエア・ガーデン」に進出した。

 ボーカルの二井原はこの日、都内で新ユニット「西寺実」披露ライブに出演。「メンバーで見舞いに行こうと思っていた。覚悟してたけど、やっぱり寂しい」と肩を落としていた。

 また、BOΦWY時代に同じ事務所に所属していたこともある布袋寅泰(46)は自身のブログで「ラウドネスなくして日本のロックは語れず。素晴らしいドラマーでした」と故人をしのんだ。
http://hochi.yomiuri.co.jp/entertainment/news/20081202-OHT1T00047.htm

また、


http://blog.goo.ne.jp/m-niihara/e/407cd63c5ed98cd18fdc28fc7fe3b48f
http://www.airblanca.com/paseo/diary/archives/658.html
(花野さん経由の情報)


けっこう多くの方々がショックを受けたようである。私はそれほどでもないのだが、それは数年の時間差の問題なのかも知れない。私が高校時代に日本のハード・ロックといえば、バウワウであり、沖縄の紫で、それよりも数年遅れてロックを聴き始めた人にとってはラウドネスの存在は大きいのかも知れない。その前身であるレイジーだが、ハード・ロックやりたいのに無理矢理アイドルやらされているという印象はあった。レイジーというのは勿論ディープ・パープルの”Lazy”に由来する。”Lazy”は第2期の深紫でも「国道の星」などとは少し違ったミドル・テンポの曲なのだが、それをバンド名にした意味を考えてみるのも面白いのかも知れない。

Machine Head

Machine Head