石川に伊藤

共同通信の記事;


70年、日本人2人が文学賞候補
ノーベル賞石川達三伊藤整

2021/5/10 19:47 (JST)5/10 20:01 (JST)updated


 【ロンドン共同】1970年のノーベル文学賞の選考で、作家の石川達三と、作家で評論家の伊藤整の日本人2人が候補に推薦されていたことが10日分かった。選考主体のスウェーデン・アカデミーが共同通信に当時の選考資料を開示した。

 70年に受賞したのはロシアの故アレクサンドル・ソルジェニーツィン*1

 ノーベル賞の候補者名や選考過程は50年間非公開となっている。
https://this.kiji.is/764438509267320832

伊藤整*2はともかくとして石川達三*3か! 当時石川達三は文壇のボス的存在だったのだが、その小説は通俗的なものだった。当時のことを考えると、「石川」という作家で「ノーベル文学賞」に値したのは石川淳*4だけだった筈。
あと疑問なのは、当時石川達三の作品の英訳*5は出ていたのかしら? ということ。ノーベル文学賞の選考委員会に日本語がわかる人は当時も今もいない筈。英訳がなければ「石川達三」が選考委員の目に留まることは不可能だった。実際にノーベル賞を取った川端康成大江健三郎にしても、「候補」になったことが明らかになっている谷崎潤一郎にしても、早くから英訳が出ているのだった。