車谷長吉

『読売』の記事;


直木賞作家の車谷長吉さんが死去
読売新聞 5月18日(月)20時18分配信


 濃密な文章で反時代的な私小説を書いた直木賞作家の車谷長吉(くるまたに・ちょうきつ、本名・嘉彦=よしひこ)さんが17日、死去した。

 69歳。告別式は行わない。

 同日朝、車谷さんが自宅で倒れているのを、妻で詩人の高橋順子さんが発見。病院に搬送されたが、食べ物を喉につまらせており、間もなく死亡した。

 兵庫県生まれ。広告代理店勤務後、料理屋の下働きなどをしながら関西各地を転々とし、47歳で刊行した「鹽壷(しおつぼ)の匙(さじ)」で三島由紀夫賞などを受賞。2度の芥川賞候補の後、1998年、人間に絶望した男女の究極の愛を描く「赤目四十八瀧(あかめしじゅうやたき)心中未遂」で直木賞に選ばれ、2003年に映画化された。同作品は伊藤整文学賞にも決まったが、伊藤整とは文学観が違うと受賞を辞退、自らを「反時代的毒虫」と自称するなど、一徹さでも知られた。2001年、「武蔵丸」で川端康成文学賞
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150518-00050121-yom-ent

自他共に認める「私小説」嫌いの私であるが、車谷長吉*1には引っかかりを感じていたのだった。勿論、例えば「「鹽壷の匙」は以前も書いたように、「私小説」として読まなくとも〈お話〉として十分に愉しめるのだけど。それにしても、呆気ない最期。
塩壷の匙 (新潮文庫)

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