Sergei V. Mikhalkov

MICHAEL SCHWIRTZ “Sergei V. Mikhalkov, Lyricist of Soviet and Russian Anthems, Dies at 96” http://www.nytimes.com/2009/08/28/world/europe/28mikhalkov.html


旧蘇聯国歌、現露西亜国歌の作詞家Sergei V. Mikhalkovが死去。
彼の息子のNikita MikhalkovとAndrei Konchalovskyは映画監督。ニキータ・ミハルコフが監督・主演した『太陽に灼かれて*1スターリンの粛清を描いた、最も洗練された映画のひとつだろうけど、まだDVD化はされていないようだ。父親セルゲイがスターリン賛歌の国歌の作詞をしているのは皮肉。NYTの記事には、フルシチョフ時代、ブレジネフ時代のことはあまり言及されていないが、スターリン批判後も(また生涯、スターリンへのリスペクトを隠さなかったのに)蘇聯文学界の重鎮として生き残り、パステルナークやソルジェニツィン*2へのバッシングの先頭に立ち、1977年にはスターリンへの言及を全てカットした新ヴァージョンの国歌を作詞している。蘇聯崩壊後も文壇大御所としての権威は変わらず、2000年にはプーチン大統領の依頼によって露西亜国歌の作詞をしている(メロディは蘇聯国歌と同じ)。一貫して、御用詩人として生きてきたといえるが、2008年のインタヴューにおいて、そうしたことの全てについて全く後悔していないと語っている。