太郎のフェイクなど - Living, Loving, Thinking, Again

れいわ新選組 *1曰く、

れいわ新選組代表山本太郎の名前を騙るサイトと、れいわ新選組への偽応援コメントサイトにご注意ください
投稿日: 2023年11月10日

れいわ新選組代表山本太郎の名前を騙るサイトと、れいわ新選組への偽応援コメントサイトにご注意ください
れいわ新選組またはれいわ新選組代表山本太郎が投資指南をすると称しLINE登録を促すサイトがネット上に立ち上がっていることが確認されました。
れいわ新選組や代表山本太郎とは全く関係がなく、内容も承知しているものではありません。昨今、有名人の写真や動画を承諾なく用いて投資勧誘等を行う詐欺とみられる事例が報道されておりますが、その類いのものと思われることから、ご注意ください。
万一、被害に遭われた方がいる場合、お近くの警察署または消費者生活センターへご相談くださいますようお願いいたします。
また、「れいわ新選組支持者の有名人まとめ！」と称し、れいわ新選組を応援しているという芸能人とその応援メッセージを、さも事実であるかのように公表しているサイトも確認されています。しかし、このサイトに記載された内容について、れいわ新選組は全く承知しておらず、そのような事実もないと考えております。
なお、上記2点について、れいわ新選組及び代表山本太郎の名誉を著しく毀損し、信頼を損なう可能性が高いと考えており、法的措置を取ることを検討しております。
https://reiwa-shinsengumi.com/comment/19378/

また、NHKの報道；

れいわ新選組 “偽サイトを確認党とは無関係” 注意呼びかけ
2023年11月10日 20時22分

れいわ新選組は、山本代表が投資を指南すると称して通信アプリへの登録を促す偽のウェブサイトを確認したと発表し、党とは全く関係ないとして注意を呼びかけています。
れいわ新選組の発表によりますと、山本代表や党が投資を指南すると称して、通信アプリのLINEの登録を促す、偽のウェブサイトを確認したということです。
著名人の写真や動画を承諾なく使って、投資の勧誘などを行う詐欺の可能性があるとして、万が一、被害にあった場合は警察などに相談するよう呼びかけています。
また、これとは別に、れいわ新選組を応援しているという、著名人やそのメッセージを事実であるかのように公表している偽のウェブサイトも確認したとしています。
党は、いずれのウェブサイトも、全く関係ないとして注意を呼びかけるとともに、名誉を著しく毀損し信頼を損なう可能性が高いとして法的措置を検討するとしています。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20231110/k10014254341000.html

「れいわ新選組またはれいわ新選組代表山本太郎が投資指南をすると称しLINE登録を促すサイト」問題については、さっきネット検索をするまでは知らなかった。それよりも（ネット）世間に注目されたのは「いわ新選組を応援しているという芸能人とその応援メッセージを、さも事実であるかのように公表しているサイト」問題の方だろう。
『スポーツニッポン』の「“れいわ支持”名前上がった俳優全員が否定　芸能事務所「憤り」対応追われる騒動に発展…その内容は？」という記事から引用してみる；

今月9日、れいわ新選組を名乗るホームページが、蒼井ら俳優3人が同党の山本太郎代表を“支持”するとするページを紹介した。
　蒼井の声として「私は、れいわ新選組の政策に共感します。太郎さんは、若者に対して、真摯に向き合ってくれています。私自身も、太郎さんのように、社会に貢献できるよう、これからも努力していきたいと思います」と紹介し、山本の声として「私がれいわ新選組を支持する理由は、山本太郎さんの人柄です。彼は、若者にとって心強い存在であり、政治に対する若者の関心を高めてくれる存在だと思います」と記載。さらに加藤の声として「山本太郎さんとは、最初に共演した時に、政治に興味があることをお互いに話し合いました。その後、れいわ新選組を知り、支持するようになりました。今後も、太郎さんの活動を応援していきます」と、あたかも本人の発言であるかのように紹介されていた。
　このサイトがネット上で拡散されると、蒼井の事務所「イトーカンパニー」が「全くの事実無根です」といち早く対応。「このような掲載に対して弊社と致しましても毅然とした対応をしていく所存です」とした。
　一夜明けた10日、山本所属の「インセント」も「このような事実に反した内容に名前を使用されることに対し、強い憤りを感じております」と否定。さらに加藤も自身のSNSを通じ「スタッフよりお知らせ　某まとめサイトに掲載されている、加藤清史郎の特定の政党へのコメントですが、そのようなコメントを出した事実はございません」とし「日頃から応援していただいているファンの皆様にはご不安な思いをおかけし申し訳ございません」と謝罪するなど、大きな事態に発展していた。
https://news.yahoo.co.jp/articles/a9b3f33e7454b3bf91b48a7dbdbc3c149f687bae

最初のパラグラフについては事実関係がちょっとわからないのだけど。
「某まとめサイト」の作成者はかなりあっけなく正体がばれてしまったようだ。
能町みね子さん*2のツィート；

「蒼井優はれいわ支持」のデマの出処について追い始めたら止まらなくなっちゃった…。そのデマを書いた人の本垢までほぼつきとめちゃった。れいわ支持でもなければアンチというわけでもなさそう。どっちかというとうっすらアンチかな？でもそれよりただ無責任に大量の記事を書いてる感じ。
— 非認証能町みね子🏳️‍🌈 (@nmcmnc) 2023年11月10日

「蒼井優はれいわ支持」のブログ…弱小まとめサイトによるおそらく根拠皆無の記事（たぶんほとんど見られていない）
↓
「えす2nd」という、「安倍晋三元総理リスペクト。杉田水脈さん、高市早苗さん支持」という人が「れいわ支持なんてショック！」と拡散
↓
— 非認証能町みね子🏳️‍🌈 (@nmcmnc) 2023年11月10日

アンチ内で「蒼井優好きだったのにショック」とある程度話題になる。
一方で支持者は「蒼井優ちゃんさすが！」と拡散主の思惑を越えて盛り上がる
↓
事務所否定
↓
アンチが「れいわの自演だな！だかられいわは！」と大盛り上がり

ネットっていつもこんな感じ
— 非認証能町みね子🏳️‍🌈 (@nmcmnc) 2023年11月10日

支持者で「れいわだからこんなに早く否定した！自民党支持と言ってたらあわてて否定したりしないはず」みたいなこと言ってる人も多いけど、いやどこの党の支持と言われようとデマだったら否定するでしょうよと思いました。。。
— 非認証能町みね子🏳️‍🌈 (@nmcmnc) 2023年11月10日

「蒼井優はれいわ支持」の元ネタは「図書館の自習室ブログ」というおそらくほとんど見られてないまとめサイトで、これ以前のソースが見つからないからたぶんここのブログ主がテキトーに作った捏造じゃないかな。れいわ支持の芸能人についての記事では特にそれをdisってはいないけど、同時に「れいわは
— 非認証能町みね子🏳️‍🌈 (@nmcmnc) 2023年11月10日

ヤバい」という否定的記事も書いてるから、うっすらアンチ…というかたぶん「こういうこと書けばアクセス伸びる」程度の動機ではないかと思う。当初はブログ名どおり図書館の自習室の情報を書いてたけど、それじゃアクセス伸びないから芸能とか政治とかに手を出したという定番パターンでしょうねえ。
— 非認証能町みね子🏳️‍🌈 (@nmcmnc) 2023年11月10日

このブログ主はけっこう掘りやすかったのでツイッターの本アカまで簡単に辿り着いてしまいましたが、ブログでどのくらい記事書いて儲けるか、SEOが云々、みたいなことばっかり書いてますね。政治関係の人は1人もフォローしてないですね。ほかにもブログたくさんやってるのかも。
— 非認証能町みね子🏳️‍🌈 (@nmcmnc) 2023年11月10日

独身で地方在住(たぶん実家、住所まで判明)、40代男性、プロフィールがまるバレですごすぎる。過去ツイートだと、お金がない悩みとか、老後どうしようとかそんなことを書いていて切ないけど、特に政治については何にも書いてない。こんなにガバガバでまとめサイト商売をしてることにびっくりする
— 非認証能町みね子🏳️‍🌈 (@nmcmnc) 2023年11月10日

NTVは、この『図書館の自習室ブログ』作者への電話インタヴューに成功しているのだった。上掲の能町さんの推測と違って、彼は「捏造」もしていなかった。AI（多分Chat-GPI）に生成させた文章を「ファクト・チェック」をしないで、そのままアップロードしていた。１エントリー作成に要した時間は３分か４分だったという。「捏造」するものは自らが発信するものが偽だということを知っているわけだが、（時間を置いて今回騒ぎが起こるまで）彼はAI様のご託宣を真だと信じていた可能性がある。

蒼井優さんらの“偽コメント”ブログ　作成者が日テレの取材に回答
11/10(金) 19:20配信

日テレNEWS NNN
俳優の蒼井優さんらが特定の政党を支持する偽のコメントが掲載された問題で、ブログ記事を作成したという人物が日本テレビの取材に答えました。
俳優の蒼井優さん、加藤清史郎さん、山本美月さんの3人が「れいわ新選組」を支持する偽の“応援コメント”がブログ記事に掲載された問題ではそれぞれ所属事務所が発言を否定していましたが、先ほど、記事を作成したという人物が、日本テレビの取材に対し、文書で回答しました。
そこでは、「この記事はAIを使って書いた記事であり、内容が合っているかをきちんとチェックしていませんでした。こんな事態になっていることを知らずに、本当にご迷惑かけて申し訳ありません。巻き込んでしまった芸能人の方や、れいわ新選組の関係者の方に申し訳なく思っています。今後は反省してブログを運営していこうと思っています」
と、コメントしています。
https://news.yahoo.co.jp/articles/ae9c928e0eb4ff3f889b4bdc35c765dab5ffde84

『スポーツニッポン』の記事に対する大濱崎卓真氏*3のコメント；

当該サイトを見ましたが、サイト内にはれいわ新選組所属の国会議員が１名とか、所属議員が宗教の教祖だったなど、全くのデタラメが多数記載されており、文面からはＡＩによって生成された文章のように思われます。
ＡＩがこれだけ普及することで、テキストや画像、動画といったコンテンツを誰もが簡単に、低コストで作成できるようになりました。その結果、コンテンツが溢れるなかで、真実と虚偽とを見分ける力が更に試されることになります。今回もこのサイトが注目されたのではなく、Ｘ上でこのサイトの一部が切り取られて紹介されたことが発端となり、れいわ支持者と不支持者とのあいだでＳＮＳ上で様々な誹謗中傷まで行われていました。
次の選挙は「ＡＩ選挙元年」になることは間違いありません。国会でもこのようなディープフェイク問題を取り上げる国会議員が出てきましたが、厳罰化などの対応を急ぐ必要があります。