理由にはならない

承前*1

れいわ新選組*2「【声明】ロシアによるウクライナ侵略を非難する決議について(れいわ新選組 2022年2月28日)」https://reiwa-shinsengumi.com/comment/11439/


曰く、


れいわ新選組は、
ロシア軍による侵略を最も強い言葉で非難し、
即時に攻撃を停止し、部隊をロシア国内に撤収するよう強く求める立場である。

ではなぜ決議に反対するのか。

今、日本の国会として、
一刻も早く異常な事態を終わらせようという具体性を伴った決議でなければ、
また、言葉だけのやってる感を演出する決議になってしまう。

では、明日決議される内容に加えて、今、国会として強く政府に求めるならば、
何を決議するべきか。

ウクライナ国民への人道支援のさらなる拡大と継続、及び戦火を逃れ避難する人々を難民として受け入れ
プーチン大統領による核兵器の使用を示唆する発言と行動に、唯一の被爆国である日本の総理として強く撤回を求める
・今回の惨事を生み出したのはロシアの暴走、という一点張りではなく、
米欧主要国がソ連邦崩壊時の約束であるNATO東方拡大せず、を反故にしてきたことなどに目を向け、この戦争を終わらせるための真摯な外交的努力を行う
・国内においては、この戦争によって原油高などの物価上昇により
生活や事業が圧迫される状況に対して、
消費税減税、ガソリン税0%、一律給付金などで
日本国内に生きる人々を守る
以上のようなことを、政府に求めることが必要な場面ではないだろうか。

「 言葉だけのやってる感を演出する決議になってしまう」としても、それは「反対」の理由にはならない。そもそもこういう「決議」とかデモとかによって、敵を物理的に傷つけることはできない。敵にプレッシャーを与えるために行なうものだろう。仮令「 言葉だけのやってる感を演出する決議」であっても、プーチンが少しでも不快感を感じたら、その成果はあったとすべきだろう。そういう「決議」もなければ、日本の国会は(プーチンにとって)五月蠅以下の存在となってしまう。
さて、「れいわ新選組」の主張だが、「米欧主要国がソ連邦崩壊時の約束であるNATO東方拡大せず、を反故にしてきたことなど」ということ以外は基本的に妥当だと思う。そもそもそんな「約束」が存在していたのかという事実性が疑わしいと思うからだ。また、プーチンが口実としていた露西亜系住民に対する「ジェノサイド」の危険などが虚偽であることは既に明らかになっている*3。逆に、「れいわ新選組」の主張に欠けているものを挙げれば、露西亜国内における反戦運動、グローバルな露西亜人たちによる反戦運動への連帯だろう。
必要なのは、プーチン一味に、


四面楚歌


というか、


四面烏歌


を感じさせることだ。
See also


TBS「れいわ新選組がロシア非難決議案に反対へ あす衆院本会議で採択予定」https://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye6005103.html
「某元号組、ロシア非難決議案に反対へ(TBS)」https://kojitaken.hatenablog.com/entry/2022/02/28/222259