アトピーだった！ - Living, Loving, Thinking, Again

若尾淳子「「アトピーだ、文句あっか」河野大臣の発言を8万人以上が支持した理由」https://gendai.ismedia.jp/articles/-/77150

河野太郎 *1が「アトピー」（性皮膚炎）*2だということ*3は知らなかった。また、（字義的にも比喩的にも）河野氏の顔色を気にしたこともない。まあ、極端に顔が赤黒い人を見れば、腎臓や肝臓が悪いんじゃないかと心配するのは普通だと思うけれど。
河野太郎はともかくとして、この若林さんが記している経験としての「アトピー」は壮絶なものだ。通常の「アトピー」に加えて、食物アレルギーも抱えているらしく、そのしんどさは私の経験や想像を超える。以前も書いたのだけど*4、それが乾癬なのかアトピーなのかはわからないのだけど、20年以上に亙って、皮膚の荒れと痒みに悩まされてきた。皮膚科に行っても、病名は教えてくれず、ただステロイド或いは抗ヒスタミン剤を処方してくれるだけだった。但し、病理検査の結果、疥癬や白癬のような細菌性の症状ではないと言われたので、まあ乾癬かアトピーなのではないだろうかと、想像していた。そして、或る時、突然、痒みや皮膚のかさかさが消えてしまった。何故突然痒みに襲われ始めたのかも、何故痒みが突然消えてしまったのかもわからない。後者について言えば、その１年前に、喫煙を止めたことと関係があるのだろうか。
実存主義や現象学は私たちの気分の記述や省察を哲学的所作として確立した。ただ、痛みとか気怠さとか吐き気の哲学はあっても、痒さという気分を記述し・省察した哲学者はいなかったのではないか。そういうことを、痒みにのたうち回りながら、考えていた。痛みの場合、痛みに抵抗して積極的に何かするということはしない。寧ろ、無為の裡に、痛みをやり過ごすというか、痛みが収まるのを待つ。それに対して、痒みは、私を挑発して、痒みに対する絶望的な反抗に追いやる。引っ搔いたら却って悪化するということは知識としては知っていても、とにかく私は引っ掻く。引っ掻いて引っ掻いて、引っ掻きまくる。痒さが痛さに変わるまで。その痛みが収まれば、再度痒さが回帰してくるのだけど。
「アトピー」については、

国立成育医療研究センター *5`「アトピー性皮膚炎」https://www.ncchd.go.jp/hospital/sickness/allergy/atopic_dermatitis.html

も。

*2:See also https://sumita-m.hatenadiary.com/entry/20070218/1171809771 https://sumita-m.hatenadiary.com/entry/20071220/1198175245 https://sumita-m.hatenadiary.com/entry/20100114/1263432869 https://sumita-m.hatenadiary.com/entry/20100115/1263531506 https://sumita-m.hatenadiary.com/entry/20160101/1451670928 https://sumita-m.hatenadiary.com/entry/20171029/1509297520 https://sumita-m.hatenadiary.com/entry/20171117/1510887561 https://sumita-m.hatenadiary.com/entry/2019/07/29/071950

*3:https://twitter.com/konotarogomame/status/1243160230084538371 https://twitter.com/konotarogomame/status/1308974056797081601

*4:https://sumita-m.hatenadiary.com/entry/20171029/1509297520

*5:See also https://sumita-m.hatenadiary.com/entry/20180911/1536629000