DV警報 - Living, Loving, Thinking, Again

承前*1

新型コロナウィルスの蔓延とそれに伴う隔離生活の推奨（強制）の副作用としてDVが増えているという話。中国と濠太剌利。
『西日本新聞』曰く、

コロナ禍中国でDV急増　就職難や減収ストレス？
2020/3/13 6:00 (2020/3/13 9:50 更新)
西日本新聞国際面川原田健雄

　【北京・川原田健雄】新型コロナウイルスの感染が続く中国で、家庭内暴力（DV）が深刻化している。北京の民間団体は「DV相談件数が昨年の4倍に増えた」と指摘。収入減などのストレスから妻子に暴力を振るう男性が目立つという。当局が感染対策のため外出・移動制限を強める中、被害者が逃げ場を失うケースも出ている。
　「（県境が封鎖され）遠くに逃げられないと分かった上で暴力を振るった。とても卑劣だ」。2月下旬、短文投稿サイト「微博（ウェイボ）」には中国北部に住む女性のDV被害が投稿された。
　女性は離婚で離れ離れになった子どもと会うため、別の県にある前夫宅を春節（旧正月）に合わせて訪問。しかし、2月中旬、前夫に殴られ子どもを連れて家を飛び出した。隣県に住む親戚に助けを求めたが、県境を越えた移動には当局の許可が必要で、車も使えない。結局、親戚に説得された前夫が迎えに来るまで、母子は寒空の下を約5時間さまよった。投稿者は「警察に通報しても助けてもらえず、隣人も家族げんかはよくあると見過ごす。これが家庭内暴力がなくならない土壌だ」と訴えた。
　全国からDV相談を受け付ける北京の民間人権団体「北京為平」によると、都市封鎖が始まった1月下旬以降、相談件数が急増。責任者の馮媛さんは「前年同期から少なくとも4倍に増えた」と明かす。中国メディアも、湖北省のある県では2月のDV相談が162件に上り、前年の47件から3倍超になったと伝えた。
　馮さんによると、感染拡大に伴う企業活動の停滞で、就職難や収入減に悩む男性の暴力が急増。長期化する自宅待機がストレスとなり「食事がまずい」などと難癖をつけて暴力を振るう事例もあった。湖北省から電話を寄せた女性は、警察に通報しても感染対策に疲れた警官から「疫病が収まったら相談してほしい」と突き放されたという。
　外出・移動制限で外に逃げられない女性も多く「部屋に閉じこもって恐怖と闘いながら日々を過ごしている」と馮さんは訴える。
　中国では2016年にDV防止法が施行されたが、DV件数や実態を示す公的データは少ない。馮さんは「DVをなくすため、政府はまず正確な統計を取り、公開しなければならない。司法や警察関係者向けの研修も必要だ」と話す。
https://www.nishinippon.co.jp/item/n/591605/

少し前のNHKの報道；

オーストリアの感染者2000人超え死者6人にＤＶ対策も
2020年3月20日 19時14分

ヨーロッパ中部・オーストリアの保健省は19日、新型コロナウイルスの感染者が前日より367人増えて2016人となり、死者も６人になったと発表しました。
オーストリアは、感染が拡大するイタリアやスイス、ドイツなど周辺の国々との国境をすでに封鎖していますが、20日からは新たにハンガリーとスロベニアとの国境も封鎖するとしています。
一方、国内では、今週からレストランの営業を禁止とし、市民に不要な外出を控えるよう求めています。
こうした中、オーストリアの法務相と女性担当相は19日、記者会見を開き、多くの人々が自宅で長時間過ごすことを強いられ、ストレスなどから、夫婦間の暴力などＤＶ＝ドメスティック・バイオレンスが増えるおそれがあると指摘しました。
そのうえで「新型コロナウイルスの危機がＤＶにつながるようなことになってはいけない。女性や子どもなどへの暴力に、断固たる対応をとる」と述べて、今後、ＤＶの相談窓口を増やすなど、対策を強化することを明らかにしました。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200320/k10012342231000.html