転売禁止

承前*1

NHKの報道;


15日からマスク転売禁止 罰則も 政府が正式決定
2020年3月10日 10時19分


政府は10日の閣議新型コロナウイルスの感染拡大で品薄になっているマスクについて転売を禁止することを正式に決めました。今月15日以降はネット上の取り引きを含めて違反した場合、1年以下の懲役か、100万円以下の罰金が科せられます。

新型コロナウイルスの感染拡大により、医療や介護施設などの現場でマスクが足りない状況が続く中、転売目的の買い占めが品薄に拍車をかけていると指摘されています。

こうした転売目的の買い占めを防止しマスクの品薄の解消につなげるため、政府は10日の閣議政令を改正し、転売を禁止するとともに罰則を科すことを正式に決めました。

禁止されるのは個人や業者が小売店などで購入した家庭用や医療用などのマスクを仕入れ価格より高値で転売する行為です。ネット上のオークションサイトやフリマアプリでの取り引きも禁止されます。

違反した場合は1年以下の懲役または100万円以下の罰金が科されます。

政令は11日の公布を経て、15日に施行されます。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200310/k10012322681000.html

転売の禁止に異議はないけれど、疑問もある。先ずは時限性というのはどうなっているのだろうか。「転売」は無期(或いは永久に)禁止なのだろうか。3か月とか半年といったリミットを明記すべきだと思う。「転売」*2は倫理的にグレイな行為であるかも知れないけれど、他方では商才とか個々のビジネス・スタイルに属する事柄であり、平時においては、当事者の倫理観に委ねられるべき問題であり、国家権力の介入はできるだけ避けなければならない。今回、「禁止」が正当化されるのは「新型コロナウイルスの感染拡大」(の懸念)によるマスク不足という緊急事態故であり、緊急事態が続くと予測される期間を明示して、リミットとすべきだろう。勿論、「禁止」以前に国がマスク不足を解消すべく努力を行わなければいけないということは言うまでもない。また、いくら緊急の事情とはいえ、「政令」によって人を投獄していいものなのだろうか、とも思った。