「風の自転車」など

淡雪

淡雪

遊佐未森『淡雪』*1。オープニングの、仙台を歌った「欅〜光りの射す道で〜」を初めとしてどの曲もよい。しかし、11曲目の「風の自転車」に勝るものはないと思った。というか、この曲はメロディにしても、ビートにしても、歌詞にしても、〈遊佐未森〉的なるものが凝縮されているように感じたのだ。


駆けてゆく 君の街へ 風の自転車
思いをのせて
どこまでも 続く道に 名もない花が
咲いていたよ

うれしい日も 悲しい日も 風の自転車
会いに行きたい
漕いでゆく ベルの音が 君のこころに
届くように
また、これは〈ちゃりんこの歌〉としては大貫妙子「会いたい気持ち」、つじあやの「風になる」*2と並ぶものであるな。
シューティング・スター・イン・ザ・ブルー・スカイ

シューティング・スター・イン・ザ・ブルー・スカイ

素直な気持ち

素直な気持ち

恋恋風歌 (CCCD)

恋恋風歌 (CCCD)

7曲目の「いつでも夢を」は吉永小百合橋幸夫の1962年のヒット曲(作詞:佐伯孝夫、作曲:吉田正)。最後のヴァースの、

はかない涙を うれしい涙に
あの娘はかえる 歌声で
と「欅〜光りの射す道で〜」の後半部分、

いつか わたしも 青くそよぐ ケヤキの木のように
誰かのために しなやかな歌を 届けたい


明日の空に 歌うよ
どんなに 風が吹いても
光りの射す道で


明日の空に 歌うよ
希望をのせて 歌うよ
光りの射す道で


明日の空に 歌うよ
どんなに 風が吹いても
光りの射す道で
また 歩きだす

は照応しているといえる。
ところで、5曲目の「カラフル!」は原恵一のアニメ『カラフル』*3とは関係ないのね。
カラフル [DVD]

カラフル [DVD]