「鳥のように」

風の谷のナウシカ [DVD]

風の谷のナウシカ [DVD]

小笠原遥*1「「風の谷のナウシカに影響を受けた」スイスのスタートアップが“空飛ぶ機械”を制作した理由に迫る【現地レポ】」https://www.huffingtonpost.jp/entry/story_jp_5dd3721ee4b0d6f02fa447cd


風の谷のナウシカ*2に影響を受けた」「空飛ぶ機械」ということで、「メーヴェ*3かと思ったけれど、そうでもないようだ。


スイスのスタートアップ企業・ソムニアックス*4が開発した機械の名は、『Birdly』。

ゴーグルを装着し、ひとたびマシンに乗れば、VR技術によって、その名の通り“鳥のように”空を飛ぶ疑似体験ができる。

2014年に試作機が完成し、2019年9月現在でヨーロッパをはじめ世界各地の博物館などで50台以上が導入されている。

ニューヨークやチューリッヒなど、世界の大都市の上空を飛ぶことができるほか、映画『ジュラシック・パーク』さながら、時代を遡って恐竜が生きていた時代を体感することも可能だ。使用する映像も同社が制作している。

筆者も、スイスの空を飛ぶ体験を味わってみた。

約3分間の“飛行”では、機械前方の送風機から送られる風を受けながら、次々に移り変わる風景と音を楽しめた。風があるおかげで、浮遊感もよりリアルだ。


この機械を開発したのが、CEOのマックス・ライナーさん。

マックスさんは、地元のチューリッヒ芸術大学でコンピューター・グラフィックスの技術などを駆使する学問・メディア芸術を学んだ。

「ずっと大切にしているのは、やはり好奇心。『空を飛びたい』という世界の人類の共通の夢を叶えてみたいんだ」

『Birdly』を開発したきっかけを、マックスさんはこのように話した。


“空を飛びたい”という憧れをVR技術で1つの形にしたマックスさん。

だが、これと似たようなものなら、ゲーム市場や東京ディズニーシーなどの新アトラクションなどで既に日本でも導入されている。

IDC Japanによる予測によれば、世界のAR(拡張現実)とVR(仮想現実)の関連市場は、2018年の89.0億ドル(約9,667億円)から翌2019年は168.5億ドルに伸び、2023年には1606.5億ドル(約17兆3000億円)に達する見込みだ。

市場規模が拡大し、競合も相次ぐ中、『Birdly』を世界に普及させたいと考える理由は何なのか?

マックスさんは、次のように語る。

「例えば、世界的に問題になっている地球温暖化や環境汚染。こういう事柄を学ぶ時、もしかすると教科書を読んだりニュース番組を観ていたりするだけでは問題を“自分ごと”にできないかもしれません。そういった社会問題を学ぶには、物語が必要になる。この機械は、その物語に入り込むことができるんです」