団地のある風景

安藤ろぽふという方曰く、



東京郊外の問題。特に、ここで問題になっているのは「異常な規模の集合住宅」、すなわち「団地」の存在なのだろう*1。勿論、東京の中心部にも、(限界集落化が指摘された*2)戸山団地のように「団地」はある。何れにせよ、今では「殺伐とした場末感」のようなものに結び付けられしまっているわけだ。ただ、「団地」の源流というのは、例えば代々木にあったワシントン・ハイツのような進駐軍用の住宅にあったともいえるわけでしょ。また、「団地」というのは小奇麗で近代的な住宅であるばかりでなく、従来のムラとか町内のような因習的な共同体ではない、民主的なコミュニティや家族創設の場としても期待されたわけですよね。これは、昭和というか戦後は完全に終わったということでしょうか。ただ、「殺伐とした場末感」というのは別の意味もあるんじゃないかとも思った。ここで指摘されている土地とも重なるのだが、神奈川県、東京都、埼玉県、千葉県を跨ぐ国道16号線というのがあるが*3、その沿線の風景や文化がささくれ立っているということは、けっこう話題にもなっていたし、私も言及していた。人口の高齢化とか「団地」的なものの制度疲労とかを俟つまでもなく、そういうものがまだ若々しかった半世紀前から、あそこら辺はささくれ立っていた。それは、きれいな言葉を使えば、そこがフロンティアだったから。そこでは、一方における(〈自然〉に属する)雑木林や(旧時代に属する)農村などと「団地」的なものが鬩ぎ合っていたわけだ*4
「タバコを求めてくる小汚いおっさん」って?