http://d.hatena.ne.jp/atutake/20080802/1217644620
すかいらーく、ロイヤルホスト、デニーズといった「ファミレス」業界が軒並み売上を落としているという。また、これは「ガソリン高騰」以前からの話である。atutakeさんは「少し前までのファミレスのメインユーザー」は「圧倒的に若い人たち」だったとする。曰く、
ファミレスいえば、「国道16号線」文化*1ということになるが、どうなのだろうか。また、「ケータイ」かよという感じ*2がしないでもない。思うに、三浦展のいう「ファスト風土」化、もっと言ってしまえば〈ジャスコ〉化の進展によるんじゃないか。イーオンのようなモールに行った方が、値段にしてもアイテムにしても、選択肢が多いし、また同時に買い物や(シネコンなどの)娯楽もできるというわけだ。そうすると、単一機能のファミレスはちょっと敵わないんじゃないか。
エリアにより若干の違いはあると思うけれど、圧倒的に若い人たちだったのではないか。彼らが食事をし、あるいはだべって時間を潰す場、時には一夜を明かす場がファミレスだったのではないか。今のファミレス不況は、そうした若者たちがファミレスから離れていったことが原因だろう。
若い人たちがファミレスから離れた理由は、可処分所得/時間をケータイに奪われたからだと、個人的には推測する。時間つぶしならケータイさえあればできる。そしてケータイを使って時間つぶしするなら、マクドの100円コーヒーで十分だ。しかもケータイでの時間つぶしなら、以前ファミレスでツレとだべっていたのと結果的に同じである。
つまりケータイでやっていることといえば、たいていがメールである。これはリアルに対面でこそないものの、コミュニケーションによって時を過ごしている意味では、ファミレスでだべっているのと変わらない。

- 作者: 三浦展
- 出版社/メーカー: 洋泉社
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ところで、上のエントリーへのコメントにて、rayさんという方曰く、
そうなのか。でも、「外食慣れをしていない日本人が安心して少々高級感のある料理を食べに行く場所」というのは、私や、また上の世代の記憶にとっては、都心のデパートの食堂だよね。総武線沿線に住む人にとっては、家族揃って電車に乗って、銀座とか日本橋のデパートに行って、その大食堂で食事するというのは、家族にとってのハレだったのだ。千葉県でももう少し田舎に住んでいる人にとっては、千葉とか船橋のデパートということだっただろう。また、ファミレスが登場したのは、高度成長期が既に終わった1970年代のことだった。
海外に目を向けてみると、いわゆる日本的なファミレスというのは存在しません。ファミレスとはなんだったのか?創成期には、外食慣れをしていない日本人が安心して少々高級感のある料理を食べに行く場所だったように思います。
しかしながら現在ではファミレスというパッケージがもう古い。まず若い人(収入のある人)はファミレスなど行かず、xx料理という専門のレストランに赴きます。また、昔と違い専門店も高級店からお手ごろなものまで色々選択肢がでてきました。そういう所で外食慣れをしている人たちが、結婚し家族を持ってもファミレスなど行かないでしょう。最初の文書に戻りますが、申し上げたとおり外国ではファミレスというジャンルは存在しません。つまりは、外食文化が成熟してる社会においては、ファミレスというパッケージ商品は不要なのでしょう。