池内紀

毎日新聞』の記事;


ドイツ文学者の池内紀さん死去 78歳 「ファウスト」、軽妙なエッセーも人気
9/4(水) 20:12配信 毎日新聞


 ドイツ文学者でエッセイスト、毎日新聞書評欄「今週の本棚」の執筆者を長年務めた池内紀(いけうち・おさむ)さん*1 が8月30日、虚血性心不全のため死去した。78歳。葬儀は近親者で営んだ。喪主は妻水緒(みを)さん。

 兵庫県姫路市生まれ。東京外大ドイツ語学科卒業後、東京大大学院人文科学研究科修士課程を修了。「世紀末ウィーン」の研究で知られ、神戸大、東京都立大を経て、東京大文学部教授を務めた。

 著作は翻訳、エッセーをはじめ、執筆範囲も演芸、歌舞伎など多岐にわたった。2000年、訳書「ファウスト」で毎日出版文化賞を受賞。主な著書に「ゲーテさん こんばんは」(桑原武夫学芸賞)、「海山のあいだ」(講談社エッセイ賞)、「恩地孝四郎」(読売文学賞)、訳書に「カフカ小説全集」(日本翻訳文化賞)など。趣味の山歩きや温泉をテーマにした軽妙なエッセーも人気を博した。

 今年7月刊行の「ヒトラーの時代」(中公新書)の記述に誤りが多数見つかり、インターネット上で研究者らを中心に話題になっていた。

 イスラム政治思想研究者の恵(さとし)さんは次男。

 ◇いつも飄々と風通しのいい人柄だった

 作家、池澤夏樹さんの話 文学と趣味、両方の盟友であった。カフカをはじめとするドイツ文学の精緻な読みが生涯の基軸。その他に本の話、山歩きの話、温泉の話、よく話したし、書かれたものをよく読んだ。いつも飄々(ひょうひょう)と風通しのいい人柄だった。この人を失って世間がぐんと寂しくなった気がする。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190904-00000077-mai-cul

親族関係でいうなら、天文学者池内了*2実弟
読んだ本というのは『となりのカフカ』くらいしかないのだった(汗)。浪漫主義を中心に、私が読んだ独逸の小説の少なからぬ部分は池内氏の翻訳によるものだったな、と今更ながら気づく。例えば、岩波文庫の『ホフマン短篇集』、シャミッソーの『影をなくした男』、岩波文庫の『カフカ短篇集』と『カフカ童話集』。そして、パトリック・ジュースキントの『香水』。
となりのカフカ (光文社新書)

となりのカフカ (光文社新書)

ホフマン短篇集 (岩波文庫)

ホフマン短篇集 (岩波文庫)

影をなくした男 (岩波文庫)

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カフカ短篇集 (岩波文庫)

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カフカ寓話集 (岩波文庫)

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ある人殺しの物語 香水 (文春文庫)

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