或る煩悩

北海道新聞』の記事;


除夜の鐘ってうるさい? 札幌の寺院、苦情受け中止に
12/27(金) 6:03配信北海道新聞


「社会の空気、戦時中と似ているのかも」
 大みそかの夜の除夜の鐘について、市民からの「うるさい」という苦情で、札幌市内の寺院が今年初めて中止を決めた。除夜の鐘の中止は全国的に増えているが、市内では「大切な伝統行事。やめないで」という声から続ける寺院が大半。社会の寛容さが失われつつあると心配する声もある。

 1907年(明治40年)建立の大覚寺(東区北10東11)は今年、除夜の鐘の中止を決断。寺院前に中止を知らせる看板を立て周知している。今春からは朝6時に突いていた鐘もやめた。荒木道宗住職(47)は「数年前から数十件、匿名の苦情が届いていた。継続を望む声も同じくらいあったがやむを得ない」と話す。

 除夜の鐘が途切れたのは、太平洋戦争中に軍需物資製造のため鐘を供出した時以来。「伝統行事を容認しない社会の空気は戦時中と似てきているのかも知れない」(荒木住職)。


「日本文化の一つとして残してほしい」
 ただ、除夜の鐘の中止は一部にとどまる。西区の浄国寺(山の手1の12)では31日午後11時45分から1時間かけて参拝客が108回鐘を突く。高橋浄英住職(63)は、鐘を突いて闇を取り除き、心新たに新年を迎える大切な行事だとし、「夜突くことに意義がある。昼にしたり、やめたりするつもりはない」という。

 家の裏が寺というギャラリー経営法邑美智子さん(73)=東区=は毎年、寝室で1年を振り返りながら除夜の鐘を聴くといい、「音は心にも響く。日本文化の一つとして残してほしいですね」と話す。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191227-00010000-doshin-hok

「除夜の鐘」が撞かれているとき、普通の人は『紅白』が終わって、『ゆく年くる年』を視ている最中じゃないの? 「社会の寛容さが失われつつある」ということだけど、「除夜の鐘」をうるさいと感じる人と「保育所」をうるさいと感じる人*1というのはどのくらい被るのだろうか。
ところで、「建立」というのは建物や仏像などについていうのであって、(制度としての)寺を言う場合は開山とか創建とか言うべきなのでは?
泉谷しげる*2が何か言っている;

泉谷しげる クレームによる除夜の鐘中止に「煩悩の鐘の音を嫌う人間はよほどの不心得者」
12/22(日) 11:53配信スポニチアネックス


 ミュージシャンで俳優の泉谷しげる(71)が22日放送のフジテレビ「ワイドナショー」(日曜前10・00)に出演。クレームが増えたことで、年越しに欠かせない伝統行事「除夜の鐘」が相次いで中止になっていることに言及した。

 泉谷は「煩悩百八つですからね。だからあれがあって当たり前だと思い込んじゃってるところがあるから、あの煩悩の鐘の音を嫌う人間はよほどの不心得者」と持論を展開した。 
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191222-00000152-spnannex-ent

See also


オトナンサー編集部「深夜にうるさい…苦情を受けてやめるお寺、続けるお寺 令和の「除夜の鐘」事情」https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20191227-00056110-otonans-soci
「苦情に高齢化…消える除夜の鐘「年越しの風物詩なのに」」https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191228-00000532-san-soci