知らぬが重なり



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「夏の嵐」(日活 1956)に大鶴義弘名で出演しているこども時代の唐十郎をみることができます。

確かに、Wikipediaには唐十郎が最初に出た映画として記載があるのですが、この映画は全然知らなかったです。監督は中平康*1、主演は(後に石原裕次郎夫人となる)北原三枝*2三橋達也*3津川雅彦*4。当時多く作られた〈太陽族〉映画の一環だったのだろうか。「原作は芥川賞候補作にもなった深井迪子の同名小説」*5。この小説は勿論、「深井迪子」という作家も知らなかった。「芥川賞候補」になり、映画化もされたくらいだから、当時はそこそこ有名で、売れてもいたわけですよね。深井が「芥川賞候補」になったときに芥川賞を受賞したのは近藤啓太郎。同時に候補になっていたのは、深井のほかに有吉佐和子島尾敏雄、葛城紀彦、小林勝、津田信*6
『夏の嵐』に戻ると、日活のサイトでは「一青年と三人姉妹が、繰りひろげる愛欲が渦となって、その四角関係にもだえ苦しむ青春の嵐を描く日活異色の激情巨篇」と要約している*7