先月20日、社会学者の加藤秀俊さんが亡くなりました。中公新書からは『整理学』『取材学』『社会学』など多くの著書を出されています。また、1962年11月に創刊した際の「中公新書刊行のことば」は、加藤さんによるものです。深く感謝するとともに心よりお悔やみ申し上げます。https://t.co/BMF33cyhwo pic.twitter.com/BZrQ0n7hg1
— 中公新書 (@chukoshinsho) 2023年10月3日
『東京新聞』の記事;
1980年代において、ポピュラリティのある、つまり活字と言えばスポーツ新聞と日経と、あとせいぜい『週刊ポスト』しか読まないようなオヤジでも知っているような社会学者といえば、加藤秀俊氏だった。量産された氏の著作は角川文庫やPHP文庫で読めた。享年93歳ということは、1980年代は40~50代だった。そのことに軽く吃驚した。
加藤秀俊さん死去 93歳社会学者 「中間文化論」
2023年10月3日 08時07分
「中間文化論」などで知られる社会学者で評論家としても活躍した加藤秀俊(かとう・ひでとし)さん*1が9月20日、病気のため死去した。93歳。東京都出身。葬儀は近親者で行った。
仙台陸軍幼年学校で終戦を迎え、東京商科大(現一橋大)に入学。社会心理学者の南博さんを通じて鶴見俊輔さんらが活躍した「思想の科学研究会」にも参加。卒業後、京都大人文科学研究所助手を経て、1969年京都大助教授に就任するが、70年大学紛争を機に辞職。その後、学習院大、放送大などの教授を歴任した。
大衆文化からメディア、世相まで幅広い分野で現代社会を考察。57年に月刊誌に発表した論文「中間文化論」では新書ブームやホームドラマの隆盛を例に、エリートと大衆の間に位置するサラリーマンらが担い手となる「中間文化」の時代と規定し、注目を集めた。著書「整理学」「取材学」などはロングセラーとなった。
国際交流基金日本語国際センター所長、日本育英会(現日本学生支援機構)会長も務めた。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/281307
過去、加藤氏についてはネガティヴなことも書いたのだけど、加藤秀俊ベスト3を取り敢えず挙げてみると、伝統的な大衆文化の変容とメディアとの関係を論じた『見世物からテレビへ』、国文学者の前田愛との対談本『明治メディア考』、21世紀に入ってからの『暮らしの世相史』という感じになるだろうか。See also
「社会学者 加藤秀俊さん死去 93歳 「中間文化論」で知られる」https://www3.nhk.or.jp/news/html/20231003/k10014214171000.html
*1:http://katodb.la.coocan.jp/ See eg. https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8A%A0%E8%97%A4%E7%A7%80%E4%BF%8A See also https://sumita-m.hatenadiary.com/entry/20090225/1235577052 https://sumita-m.hatenadiary.com/entry/20090709/1247156645 https://sumita-m.hatenadiary.com/entry/20090809/1249795328 https://sumita-m.hatenadiary.com/entry/20110109/1294555858 https://sumita-m.hatenadiary.com/entry/20120429/1335716623 https://sumita-m.hatenadiary.com/entry/2020/09/01/021709 https://sumita-m.hatenadiary.com/entry/2021/09/17/164439