修善寺

そういえば、『鎌倉殿の13人』*1には全然言及してこなかった。
ところで、「修善寺」は終善児だった。


第33話は「修善寺」。政子(小池栄子)の次男・源実朝(嶺岸煌桜)を3代鎌倉殿とする新体制が始まり、北条時政坂東彌十郎)が執権別当に就任。裏から時政を支える妻・りく(宮沢りえ)は実朝の正室を京から迎えることを進言し、娘婿・平賀朝雅山中崇)を通じて後鳥羽上皇尾上松也)に願い出る。しかし、御家人たちは派手に権力を振るう北条を敬遠。三浦義村山本耕史)の忠告に、北条義時(小栗)も苦笑を浮かべる。一方、伊豆・修善寺へ追放された失意の源頼家(金子)は…という展開。

 頼家は「軍勢を率い、鎌倉を火の海にし、北条の者どもの首をはねる。このままここで朽ち果てるつもりはない」と執念。しかし、後鳥羽上皇尾上松也)に北条追討の院宣を願い出たことが書かれた扇を八田知家市原隼人)が発見。謀反の証拠に、流石の義時も頼家討ちを決めざるを得なかった。

 修善寺。横笛を吹く猿楽衆の中に、1人だけ指の動かない男がいる。義時の命を受けた善児(梶原)だった。愛弟子・トウ(山本)の姿もあった。

 頼家と善児の一騎打ち。ついに善児が頼家を仕留めたと思われたその時、紙に書かれた「一幡」の文字が目に飛び込む。「わしを好いてくれている」(第32回「災いの種」、8月21日)――。あの時、頼家の長男・一幡(相澤壮太)を殺めるのをためらった善児に隙が生まれた瞬間、頼家の刀が善児を貫く。「わしはまだ死なん!」。頼家が善児にトドメを刺そうとした時、今度はトウの刀が頼家を背後から突き刺し、2代鎌倉殿は息絶えた。

 瀕死の善児をトウが襲う。「ずっとこの時を待っていた」「父の敵」「母の敵」――。善児は、修善寺に幽閉された源範頼迫田孝也)と、範頼と野菜を作っていた少女トウ(高橋愛莉)の両親(五藤太とその妻)も手にかけた敵(第24回「変わらぬ人」、6月19日)。あれから約7年、同じ修善寺の地。師匠に“引導”を渡した。
スポーツニッポン「「鎌倉殿の13人」衝撃ラスト6分にネット放心 善児、一幡の文字に隙…トウ、敵討ち成就&頼家にもトドメ」https://news.yahoo.co.jp/articles/9d101c03790ea84bf1618bb5e5e47a11dda5497a

さて、『スポーツ報知』の記事;

梶原善が語るアサシン善児…大河「鎌倉殿の13人」屈指の仕事人演じきったが「演技でもこたえる」
8/29(月) 6:00配信



スポーツ報知

 現在放送中のNHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」(日曜・後8時)で、暗殺のスペシャリスト・善児を演じる俳優の梶原善(56)*2が28日までにスポーツ報知などのインタビューに応じ、出演を終えた心境を語った。

 28日の放送で、弟子のトウ(山本千尋)に殺され、第1回から続いた“仕事人”人生を終えた善児。梶原は「トウにとどめを刺されたかった。劇的な最期を迎えられてうれしい」と当たり役のラストシーンを満足げに振り返った。

 “依頼”が来ると「へぇ」で受ける。相手の目を見たまま無表情でブスリ。背後からグサリ…。舞台は主人公の北条義時小栗旬)が武家のトップへと上り詰めた鎌倉時代。史料も少ない。善児は架空の人物。主に死因がはっきりしない人物を“始末”してきた。

 活躍は主要キャスト級だった。初回放送で源頼朝大泉洋)と八重(新垣結衣)との子を川に沈めてから、出演する大部分で暗殺を実行。オープニングロールに「善児 梶原善」と出るだけでSNSでは「アサシン善児出る」、「また誰かが…」など恐怖に震える声が相次いだ。

 「僕はネットを見ない人なので気づきませんでしたが(脚本の)三谷幸喜さんから『人気出てきたよ』『トレンド入ったよ』と知らさせて非常にびっくりしています」と驚く。

 三谷氏が主宰する東京サンシャインボーイズ出身。三谷作品の常連で、舞台に数多く出演する実力派だが、40年近い俳優人生で「ここまで人を殺(あや)めたのは初めて」と戸惑った。「見るのとやるのとは違って、いざ自分がやるとあまり気分がいいものではない」。現場でも口数は減り、善児についてNHK以外の取材を受けるのは今回が初めて。「あんまり語りたくないなと。やっぱり人を殺すっていうのは、演技でもこたえる」、「八重さんを逃がそうと頑張っていた江間次郎さん(芹澤興人)を殺(や)った時は心が痛んだ。あっさり殺りすぎてしまったし」。出番を終え、ようやく語れる心境になった。

 三谷氏からは出演前に「代表作にして」と言われ、「架空の人で、人を殺めているだけの役なのに」と当惑した。役名は善児で自分は善。「最初、三谷さんがふざけているのかと思った」とも。実際に「代表作になっちゃっている。これまでで一番しゃべっていないのに、一番反響が大きい」と三谷マジックに衝撃を受ける。

 インタビュー中は口数も笑顔も多く、気さくな人柄をにじませる。善児も最後は源頼家の長男・一幡殺害を「できねぇ」と涙を流す情にもろい部分があった。記者に「前半と後半の善児。どちらが自分に近いか」と聞かれると「そりゃ情にもろい方ですよ!」。役から抜け出し、笑って即答した。(浦本 将樹)

 ◆梶原 善(かじはら・ぜん)1966年2月25日、岡山県出身。56歳。高校卒業後、上京。85年に三谷幸喜主宰の「東京サンシャインボーイズ」に入団。「劇団☆新感線」などの舞台作品や、今年1月公開の映画「コンフィデンスマンJP―英雄編―」やドラマ、サントリーCM「自分防衛団」など出演作多数。大河ドラマは96年「秀吉」(稲田大炊助役)、12年「平清盛」(平宗清役)に続き、今作が3回目。
https://news.yahoo.co.jp/articles/2ae68b5036ef92e6f5479d27c64dcaaf9fe65324