森崎和江

岩波文庫編集部のツィート;

東京新聞』の記事;


森崎和江さん死去 作家・詩人「からゆきさん」
2022年6月20日 07時20分


 日本から南方などへ売春婦として売られた女性を描いたノンフィクション「からゆきさん」や炭鉱で働く女性を記録したルポルタージュで知られる作家、詩人の森崎和江(もりさきかずえ)さん*1が十五日、急性呼吸不全のため死去した。九十五歳。旧朝鮮生まれ。葬儀は近親者で行った。喪主は長男松石泉(まついしいずみ)さん。
 一九四七年、福岡県立女子専門学校(現福岡女子大)を卒業。戦後、詩誌「母音」の同人に。五八年に福岡・筑豊の炭鉱地帯で詩人谷川雁さん、上野英信さんらと文芸誌「サークル村」を創刊、五九年には女性交流誌「無名通信」も発行した。
 炭鉱の女性労働者から聞き書きした「まっくら」などの作品を次々に発表、七六年の「からゆきさん」は大きな反響を呼んだ。近代化の流れの中で女性が国や家族の犠牲とされた実態を鋭く突き、ふるさととは何か、国とは何かを問い続けた。
 七八年、ラジオドラマ「海鳴り」で芸術祭賞優秀賞。他の著書に「海路残照」「買春王国の女たち」「いのちの素顔」「語りべの海」、詩集に「ささ笛ひとつ」など。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/184449