「重」はややこし

「「重用」は「じゅうよう」か「ちょうよう」か」https://kojitaken.hatenablog.com/entry/2020/10/07/062652


「じゅうよう」というときも「ちょうよう」というときもあるよ(個人的には)。
周知のように、「重」という漢字には「ジュウ」という音と「チョウ」という音がある。殆どの場合、「ジュウ」と念み、「チョウ」と念むのは、「尊重」や「軽重」くらいかな*1。あ、「重祚」というのがあった! 一度退位した天皇が再度登極すること。皇極天皇斉明天皇*2、また孝謙天皇称徳天皇*3。さて、漢和辞典を捲ってみると、けっこう衝撃的な事実が露になる。「チョウ」は「漢音」だが、広く使われている「ジュウ」はたんなる「慣用音」でしかないのだった。まあ、「ジュウ」という「慣用」の元が何処にあるのかは知らないけれど。
「重」という漢字には、大まかに言って、2通りの意味がある。先ずは軽くないこと、次いでかさなる/かさねる。中国語ではこの意味の区別に従って、全く別の発音になる。zhongとchong。重慶(chongqing)は重い慶ではなくて、重なる慶。