
- 作者:カレル・ヴァン ウォルフレン
- メディア: 単行本

- 作者:カレル・ヴァン ウォルフレン
- 発売日: 1994/04/01
- メディア: 文庫
「強制志願/ 調和による統制を目指す国」https://the-cosmological-fort.hatenablog.com/entry/2020/05/01/123616
カレル・ヴァン・ウォルフレン*1の『日本/権力構造の謎』*2の紹介。私が実際に読んだのは文庫化されてからなので、1994年頃。このエントリーを読んで、この本の英語の原書が1989年に上梓されたことを知った。私が読んだ頃は、〈バブル〉は完全に過去のものになっていたが、原書刊行の時はバブルの真っ只中、訳本がハード・カヴァーとして刊行された時はまだまだバブルが終わったという実感はあまり感じられていなかった。バブルの中で、有頂天になっていた日本人もいたけれど、他方で日本的なるものに違和感があり、ウォルフレンの本の日本批判に共鳴する人たちも、政治的・経済的スタンスは問わず、少なくなかった筈だ。奥村宏を中心とした「法人資本主義」論*3 とかはその一例であろう。1990年代以降、私たちはこの本を初めとする内外からの批判に呼応するような仕方で〈改革〉を行った。現在の日本というのはその帰結、或いはそうした〈改革〉の反動であるといえるかも知れない。また、あくまでも社会現象としての
などは『日本/権力構造の謎』の産物であるというのは、乱暴すぎるだろうか。
*1:http://karelvanwolferen.com/ http://wolferen.jp/
*2:Mentioned in https://sumita-m.hatenadiary.com/entry/20180215/1518707268
*3:Mentionend in https://sumita-m.hatenadiary.com/entry/20090303/1236060278 https://sumita-m.hatenadiary.com/entry/20110118/1295373044 https://sumita-m.hatenadiary.com/entry/20150703/1435891678 例えば奥村の『法人資本主義』、『会社本位主義は崩れるか』などを参照されたい。