「婚姻秩序」！ - Living, Loving, Thinking, Again

NHKの報道；

性同一性障害結婚後に戸籍上の性別変更認めずは合憲最高裁
2020年3月13日 18時31分

心と体の性が一致しない性同一性障害 *1の人が結婚している場合に、法律の規定によって戸籍上の性別の変更が認められないことについて、最高裁判所は「憲法に違反しない」とする初めての判断を示しました。
心は女性で戸籍上は男性の申し立て人は、性同一性障害と診断されて女性への性別適合手術を受け、戸籍上の性別を女性に変更するよう裁判所に求めました。
申し立て人は性別適合手術を受ける前から妻と結婚していて、京都家庭裁判所と大阪高等裁判所で行われた審判では、性同一性障害特例法で、戸籍上の性別を変えるには「現在、結婚していないこと」と規定されているのは憲法違反だと主張しましたが、認められず、最高裁判所に特別抗告していました。
これについて、最高裁判所第２小法廷の岡村和美裁判長は「法律の規定は、異性の間だけで結婚が認められている現在の婚姻秩序を混乱させないよう配慮したもので、合理性を欠くとはいえず、憲法には違反しない」とする初めての判断を示し、13日までに特別抗告を退ける決定をしました。
４人の裁判官全員一致の意見でした。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200313/k10012330251000.html

「婚姻秩序」って凄い言葉だと思った。「４人の裁判官全員一致」の判決は「異性の間だけで結婚が認められている現在の婚姻秩序を混乱させないよう配慮した」から「憲法には違反しない」というロジックだけれど、その「婚姻秩序」に現在沢山の疑問符がぶつけられているということは全く想像力の外であるらしい。同性婚合法化*2を主張する人たちは、「異性の間だけで結婚が認められている現在の婚姻秩序」こそが不正義であって、日本国憲法で保証されている筈の人権の侵害であると主張しているわけだ。
松岡宗嗣氏曰く、

結婚しているため、戸籍上の性別変更が認められなかったことに対する申し立てについて、最高裁は「（非婚要件は）異性間だけで結婚が認められている現在の婚姻秩序を混乱させないよう配慮したもので、憲法には違反しない」と判断。"婚姻秩序の混乱"って...誰のための法なのか。https://t.co/t3qkaR1NnN
— 松岡宗嗣 (@ssimtok) 2020年3月14日

井田奈穂さん曰く、

日本の裁判所は、ひたすらひたすら勉強不足。なんだ「婚姻秩序」って？
人を型にはめるのもいい加減にしろ。
そもそもすでに多様な存在である我々の、平等と人権の話なのに。と思いました。https://t.co/bwMgq7p1hz https://t.co/5hFSGiRzjI
— nana/井田奈穂/選択的夫婦別姓・全国陳情アクション (@nana77rey1) 2020年3月14日