台湾の下

朝日新聞』の記事;


日本の英語力は49位 5段階で下から2番目に認定
藤原学思2018年11月10日18時25分


 日本の英語力は非英語圏で49位――。スイスに本部のある国際語学教育機関が今月、英語を母語としない88カ国・地域を対象に調べた「英語能力指数」を公表した。日本は3年連続で、5段階で下から2番目の「低い」と認定された。

 世界116カ国・地域で教育事業を展開する「EFエデュケーション・ファースト」はオンライン上で無料の英語力測定テストを実施し、2011年からこの指数を公表。今年は世界で約130万人のデータを分析し、日本は数千人が参加したという。

 日本の順位は11年には44カ国・地域で14位だったが、年々下落している。日本法人のサンチョリ・リー社長は「日本と他国との差は相対的に開きつつある」と指摘した。
(後略)
https://www.asahi.com/articles/ASLC84HKXLC8UHBI01Z.html

「EFエデュケーション・ファースト」*1はグローバルな英会話スクールのチェーンで、上海ではそこかしこにあるし、中国のかなり田舎町まで進出しているようだ*2。日本ではどうかわからないけれど。なお、Wikipediaによると、EFは瑞西ならぬ瑞典のルンドで創設された*3
「英語能力指数」*4だけど、48位は台湾、47位は中国大陸。ともにlow。亜細亜で上位とされる新嘉坡、マレーシア、フィリピンだけど*5、これらの国を「非英語圏」と呼んでいいのかどうかはわからない。何れも英語は公用語だ。これらの国で英語力が低下したら、それこそ深刻な社会問題になるだろう。まあ、一部の馬鹿な右翼や左翼は殖民地支配からの脱却! とか言って慶祝するかも知れないけれど。その意味では、世界最大の英語話者の国である筈の印度の英語力が「普通(moderate)」だというのは興味深い。これは印度が現在ヒンドゥー原理主義政権の下にあることと関係あるのだろうか。また、歴史的には印度の一部であったパキスタンの英語力はlowで、しかも日本より下。これとイスラーム原理主義との関係や如何に? 日本人にとって気になるのは、韓国の英語力はmoderateで、しかも香港に迫っていることだろう。英語ができないのは非国民だというスローガンの下、熱湯浴たちの間で英語学習ブームが始まるのだろうか。それとも、英語の成績が良い人は在日認定されて迫害されてしまうのだろうか。
日本人の英語力については、例えばhttp://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20070301/1172719278 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20070503/1178193559 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20160222/1456160987も。

*1:http://www.ef.com/

*2:中国国内からサイトにアクセスすると、自動的に中国国内のサーヴァーに誘導されてしまうようだ。http://www.ef.com.cn/englishfirst/default.aspx

*3:https://en.wikipedia.org/wiki/EF_Education_First

*4:https://www.ef.edu/epi/ See eg. https://en.wikipedia.org/wiki/EF_English_Proficiency_Index

*5:新嘉坡はvery highで、マレーシアとフィリピンはhigh。