「人間に対して使ってはいけません」(北田暁大)

承前*1

ふじいりょう*2「共演者・ウエンツ瑛士さんも怒り! 社会学者・古市憲寿氏「ハーフは劣化するのが早い」発言が波紋」http://getnews.jp/archives/1330771


古市憲寿の「劣化」発言に対する 北田暁大*3の批判的応答が的確すぎ。「人間に対して使ってはいけません。」*4さらに、


いずれにせよ、日本語圏で最も名前の知られた「社会学者」が発言主ということで、社会学者の一人としてあえて書かせて頂きました。社会学はこうした語やカテゴリーの意味連関に拘泥することにその特徴のひとつがあると考えるからです。発言者には社会学者としての説明を強く求めます。
https://twitter.com/a_kitada/status/683241233108434945
この古市発言問題に関しては、中嶋よしふみ「「ハーフは劣化が早い」発言は何が問題だったのか?」*5という何とも姑息で薄っぺらいリアクションを読んで、暗澹たる気持ちになっていたのだった。
古市発言の問題は何よりも哲学的(存在論的)な準位における誤謬にあるといえるのだが、もし社会学を含む社会科学の教育が哲学や文藝批評といった人文学と切断される傾向があるとすれば、これは古市氏個人の問題というよりは教育体制の問題ということにはなろう。