電気と経済成長

http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20110621/1308676863では経済の効率化、つまり生産性は常に上昇し続けていくということを自明の前提として受け入れていたのだけど、実は最近そのことについては疑問を持ち始めている。少し前に「経済思想」さんがMixi日記で書いていたのだけど、電気事業連合会によれば、バブル末期の1990年の発電量は7.376億kWhで、2009年の発電量は9.565億kWh*1。つまり、この20年間に発電量は30%弱増えている。他方、同時期(1991〜2010年)の平均経済成長率は0.9%*2。1985年の発電量は5.840億kWhなので、バブルと重なる1980年代後半に発電量は30%以上伸びていることになる。同時期の平均経済成長率は5%を超えている。電気消費量と経済成長の関係ってどうなの? 電気を30%伸ばしても平均0.9%しか経済成長できないほど、日本経済は非効率化した、すなわち(対電力の)生産性が低下したということか。また、発電量は電気料金としてGDPに組み込まれるので、平均0.9%の経済成長に対する発電量の伸びの貢献はかなりのものになるのでは? また、電気料金を差し引くと、経済成長率はかなり低くなるわけですよね。