http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20090212/1234410059の、特にコメントの余白に。
坂部恵『〈ふるまい〉の詩学』から抜き書き;
写生画を見て「〈これがあれである〉という風に、それぞれが何であるかを学び推論する」、ことによって得られるとアリストテレスのいう、〈ミーメーシス〉の成果を介した発見の悦びは、そうおもって見れば、ラカンのいう「鏡像段階」(生後6カ月から15カ月の幼児が、みずからの鏡像というreflexumを内受容的な身体意識reflectensと関係づけて、一個の「ひと」としての〈自己〉意識を形成すること)において、ある意味でもっとも原初的・原型的な形で体験され、生きられていると見なしうるだろう。(「この私があの鏡像なのだ」!)(pp.134-135)

- 作者: 坂部恵
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1997/03/19
- メディア: 単行本
- クリック: 14回
- この商品を含むブログ (7件) を見る