2005-08-01から1ヶ月間の記事一覧

恐怖の政治/文化としての民主主義/ジョン・バージャー

Madeleine Bunting "Fear and loathing" Buntingさんによると、「恐怖(fear)」というのは、「政治生活における最もパワフルな通貨」に属する。恐怖に駆られるとき、私たちは普段よりも政治家たちの言うことによく耳を傾ける。安心させてもらいたいのだ。7/…

ジュスイットその他

8月28日がゲーテのお誕生日であることに、cafeteria MLへの吉原さんのメイルで気づく。ゲーテの朗読コンテスト(独逸語でも日本語でも)が開かれて、東大の大学院生が優勝したとか。 Jane Stevenson "Jesuits revisited" Stevensonさんによると、現在の、特…

偶像破壊その他

George Monbiot "A life with no purpose" 最初に、「インテリジェント・デザイン」論を称揚するアメリカの"Christian Taliban"について、 All is not lost in America. When George Bush came out a couple of weeks ago in favour of teaching "intelligen…

「誰もみな島」/『僕の叔父さん 網野善彦』

http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20050820で、西郷信綱『日本の古代語を探る』を取り上げたが、西郷先生はその序文に中たる「言葉について」で、「言葉」という言葉を巡って、「例えば歌集とか経典とか、紙上に書きつらねられた文字たちの姿を前にしたとき、…

複製技術と音楽その他

http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20050819で取り上げた、『戦争の記憶をさかのぼる』に、『週刊少国民』(朝日新聞社)1942年11月1日号の「巻頭グラビア」が載せられている(p.203)。時の首相・東條英機が国会議事堂を背に乗馬している写真。この写真に添…

ゴッフマンを読むベッカー/『戦争の記憶をさかのぼる』

Howard S. Beckerの"The Politics of Presentation: Goffman and Total Institutions"を読んでみる。 このテクストは、ゴッフマンの"On the Characteristics of Total Institutions"の読解。ベッカーはこのテクストを先ず、"a classic example of the relati…

経典についてその他

英国に亡命しているサウディ・アラビア人のSaad al-Fagih氏は、"Give up your freedoms - or change tack"と題するエッセイで、トニー・ブレアの新しい「対テロ政策」は、オサマ・ビン・ラディンにとってみれば、二重の意味で自らの「歴史的勝利」のように映…

 〈政党〉制度/デリダ/マグダラのマリア/レーニン

8月15日は〈終戦記念日〉。小泉首相は結局、靖国神社参拝はしなかった。衆議院を解散し、総選挙も間近という時点において、友党である公明党の顔を立てたということだろうか。或いは、〈郵政民営化〉問題に争点を集中させるということか。とはいっても、〈…

アキバ・ツアー/『靖国問題』

8月11日、CSFの有志による〈アキバ・ツアー〉。 これについては、既に村井さんがmixiの方で報告をしている*1。 集合場所は、秋葉原ダイビルという新しいビルにあるエクセルシオール・カフェだったが、この青果市場跡地は間違いなく、秋葉原の〈最先端〉に中…

オタクvs.サブカル??

8月10日、 『ユリイカ』臨時増刊 総特集「オタクvs.サブカル! 1991⇒2005ポップカルチャー全史」を買う。 実は、11日にCSFの有志で〈アキバ・ツアー〉を行うことになっているので、予習用の参考書でもある。 それにしても、つくづく己の無知を自覚する。と…

マルティカルチャリズム/本と触覚その他

http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20050731で、Hanif Kureishi氏のエッセイを紹介したが、8月になって『ガーディアン』に掲載された"The carnival of culture"で、Kureishi氏の父親について言及されている; My father was an Indian Muslim who didn't care…

ウッディ・アレン/『ディアスポラ紀行』/『夕凪の街 桜の国』その

8月4日早朝、BSでウッディ・アレン監督『ギター弾きの恋(Sweet and Lowdown)』を観る。 ショーン・ペン演ずる〈天才ギタリスト 〉エメット・レイと2人の女、つまりハッティ(サマンサ・モートン)とブランシュ(ユマ・サーマン)との関係を主軸に物語が…

レヴィ=ストロース/ウッディ・アレンその他

8月2日、『レヴィ=ストロース講義』(川田順造、渡辺公三訳、平凡社ライブラリー)を読了する。 そもそもは20年近くも前、1986年にクロード・レヴィ=ストロースが東京で行った講演である。サイマル出版会から出版されたときには、訳文とともに仏蘭西語の…

英国人と音楽/「聖地」について

『オブザーヴァー』が〈英国人と音楽〉についてのアンケート調査を行っている; http://observer.guardian.co.uk/print/0,3858,5239042-111639,00.htmlhttp://www.guardian.co.uk/print/0,3858,5239483-110428,00.html 調査はICM Research社によって直接面接…

『象徴天皇制の起源』/『旅のエクリチュール』

7月29日、加藤哲郎『象徴天皇制の起源 アメリカの心理戦「日本計画」』(平凡社新書)と石川美子『旅のエクリチュール』(白水社、2000)を読了した。 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20050801で、仲正氏の本を引きながら、日本と独逸のそれぞれの「戦後」…

政教分離/独逸・日本の戦後その他

Martin Jacques "The cockpit of future conflicts" これは特に目新しい視点はない。 Japan faces a profound dilemma, one that it has barely begun to think about. Ever since the Meiji Restoration in 1868, Japan has been at pains to identify with…