使い



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小説や映画で観ただけの印象になるんですが、キリスト教圏での天使というのは、日本のお不動様に近いのかなあって。

日本の仏教もそうですが、その地域に入って根付いていく過程で、むかしからそこに根付いている信仰を吸収していくんでしょうね。そして、それがまた無視できない、なにかつながってるのよね、過去とその場所に。

「天使」は、超越的な神と人間とが隔絶しすぎて、両者を繋ぐ何者かが要請されて、ユダヤ教において設定されたということです(波多野精一『基督教の起源』*1
それはともかくとして、angelを「天使」と訳したのが中国人なのか日本人なのかは知りませんが、「天使」という漢語は興味深い。何しろ、神の使いという意味ですから。神の使いというと、きつねが稲荷の使い(眷属)だということを思い出してしまって、天使はきつねだというと、クリスチャンやムスリムの人は怒り出してしまうか。
「日本の仏教もそうですが、その地域に入って根付いていく過程で、むかしからそこに根付いている信仰を吸収していくんでしょうね」。一言でいって、〈習合〉或いはシンクレティズム*2の問題ですよね。稲荷でいうと、元々の秦氏の氏神に、鼠の天敵としての狐への信仰が重なり、更に仏教の荼枳尼天*3が重ねられる。