Mario Vargas Llosa

『読売新聞』の記事;


ペルー出身ノーベル賞作家バルガス・リョサ氏死去、89歳…権力の構造と自由求める個人の抵抗描く
2025/04/14 11:17



 【リオデジャネイロ=大月美佳】ラテンアメリカ文学の巨匠で、2010年にノーベル文学賞を受賞した南米ペルー出身の作家マリオ・バルガス・リョサ*1が13日、首都リマで死去した。89歳だった。リョサ氏の息子アルバロ氏が同日、X(旧ツイッター)で、「家族に見守られながら安らかに亡くなった」と明らかにした。

 ペルー南部アレキパ生まれ。リマのサンマルコス大学で文学を学び、マドリード・コンプルテンセ大学院で博士号を取得した後、パリでAFP通信記者や語学教師として働いた。

 1963年、士官学校での経験をもとに社会の欺まんを告発した初長編「都会と犬ども」を発表した。66年の長編「緑の家」ではアマゾンの密林などを舞台に 娼婦しょうふ や先住民、軍など五つの物語を同時に進め、ペルーの自然や社会を描いた。「ラ・カテドラルでの対話」「世界終末戦争」などの著書でも知られ、コロンビアのガルシア・マルケス氏(2014年死去)らと共にラテンアメリカ文学ブームを先導した。

 76~79年には国際ペンクラブ会長を務め、政治や社会問題にも関心が強かった。90年にはペルー大統領選に保守系候補として出馬したが、昨年死去したアルベルト・フジモリ氏に敗れた。92~95年には読売新聞の「地球を読む」の執筆陣に加わった。

 反フジモリ派の急 先鋒せんぽう としても知られたが、2021年の大統領選決選投票では、長女ケイコ氏への支持を表明した。23年に出版した小説で、フランスの哲学者ジャンポール・サルトルについて今後執筆するエッセーが自身の最後の書物となると記していた。
https://www.yomiuri.co.jp/world/20250414-OYT1T50059/

See also


Richard Lea and Sian Cain “Mario Vargas Llosa, giant of Latin American literature, dies aged 89” https://www.theguardian.com/books/2025/apr/14/mario-vargas-llosa-dies-aged-89-cause-of-death