加藤典洋


筑摩書房@chikumashobo

加藤典洋さんがお亡くなりになりました。筑摩書房では『戦後入門』(ちくま新書)『敗戦後論』(ちくま学芸文庫)をはじめ、多数の御本でお世話になりました。また、太宰治賞が三鷹市との共催で復活した1998年から2018年まで、同賞の選考委員を務めていただきました。
謹んでご冥福をお祈りいたします。Translate Tweet

2:42 AM - 20 May 2019
https://twitter.com/chikumashobo/status/1130408556346216448


岩波新書編集部@Iwanami_Shinsho


文芸評論家の加藤典洋さんが5月16日にお亡くなりになりました。数多くの著作を残された加藤さんですが、岩波新書では『村上春樹は、むずかしい』(http://iwnm.jp/431575 )をご執筆頂きました。村上作品の文学的達成を本格的に論じた、それ自体が作品といえる批評でした。

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2:00 AM - 20 May 2019
https://twitter.com/Iwanami_Shinsho/status/1130397842139430912

朝日新聞』報ず;

文芸評論家の加藤典洋さん死去 「敗戦後論」など
2019年5月20日18時32分



 「敗戦後論」をはじめ、文学から社会時評まで幅広く論じた文芸評論家の加藤典洋(かとう・のりひろ)さん*1が16日、肺炎で死去した。71歳だった。葬儀は近親者で営んだ。喪主は妻厚子さん。

 1948年、山形市生まれ。「言語表現法講義」で新潮学芸賞。「敗戦後論」では伊藤整文学賞を受賞した。他に「戦後入門」「アメリカの影」などの著書がある。
https://www.asahi.com/articles/ASM5N5V5TM5NUCVL03C.html

加藤氏に言及した拙エントリーを見ればわかるように、加藤氏に対してはあまりいい感情を持っていない。例えば、

8月26日、加藤典洋『なんだなんだそうだったのか、早く言えよ。』(五柳書院、1994)を読了する。これは「文学以外」(p.187)の所謂〈ヴィジュアルもの〉(写真、映画、演劇、建築、漫画など)について書かれた比較的短い文章を集めたもの。
 はっきり言って、私は加藤典洋という存在が嫌いなのだけれど、この本を読んでの感想というのは、嫌悪感を感じるまでもない印象の薄さということだ。それは10年以上も前の本で、取り上げられている作品の印象も薄いからというわけではないだろう。ここで取り上げられている、例えばアラーキーにしても、ロバート・メイプルソープにしても、ジャクソン・ポロックにしても、2005年の時点で、私にとっては決して印象は弱くない。ただ、面白かったというか、自分の経験にも引きつけて共感できたのは、著者が自らの「ワープロ」という電子メディア体験を語っているところ(p.172ff.)か。
https://sumita-m.hatenadiary.com/entry/20050827
なので、下手なことを言うと、追悼ならぬ追討になってしまう可能性がある。1980年代には浅田彰柄谷行人に対するルサンティマンを表出して、渡部直己に罵倒され、90年代には高橋哲哉に論破されたオヤジ。あ、言っちゃった(汗)! 勿論、それに還元できるわけではないだろう。そうではない加藤氏をこれから見出していくというのも、私に課せられた宿題。