「【雑記】下北沢と上北沢って離れてない?ここから始まる地名の話」https://rekisanpota.blogspot.com/2020/12/blog-post_27.html *1
曰く、
「ダイダラボッチ」伝説*3というのは全国に偏在しているようだ。呼称にヴァリエーションは勿論あるのだけど、その殆どは訛りの範囲内。「ボッチ」というのは除け者ではなく「法師」の訛りね。
旧下北沢村の一部にも含まれていた「代田」*2。その地名の由来は妖怪の「ダイダラボッチ」に由来するという伝承がある。ダイダラボッチはいわば巨人の一種で、代田にはその足跡が窪地として残っているのだという。この話の信憑性がどうこうという訳ではないが、窪地にフォーカスがあたる程度の高低差がこの地にあったことは推測でき、その一部にかつては崖のような場所があったとしても不思議ではない。
ただ、武蔵国における伝承の濃度はちょっと濃いといえるかも知れない。
藤井勝彦*4「ダイダラボッチ 〜 国土創生に携わった、神以前の偉大な存在」https://www.rekishijin.com/11812
曰く、
これらの痕跡を残した「ダイダラボッチ」は同一人物(?)ということになるか。
また、武蔵国つまり現在の東京都、埼玉県、神奈川県にも、巨人伝説が数限りなく伝えられている。東京都世田谷区の代田橋の名は、ダイダラボッチが橋を架けたというのが由来。杉並区の善福寺池や三鷹市の井の頭池はいずれもその足跡が元になったものとか。大田区南千束の洗足池が巨人の小便が溜まったものと聞かされては、ボートに乗る気まで削がれてしまいそうである。ここでも、無謀ながらもその身長を推測してみれば、1キロメートル以上もの超巨人像が浮かび上がってしまう。何とも驚くべき数値という他ない。
「ダイダラボッチ」の存在を宮崎駿の『もののけ姫』*5で知ったという人も少なくないのでは? 物語におけるラスボス的存在*6。これは西日本に設定されている。ところで、「ダイダラボッチ」と関係があるかどうかわからないが、中国雲南省大理白族自治州雲龍の「虎頭山」には仙人の足跡や仙人の床というのがある*7。
*1:Mentioned in https://sumita-m.hatenadiary.com/entry/2023/01/02/113604
*2:See also https://sumita-m.hatenadiary.com/entry/20080928/1222538306 https://sumita-m.hatenadiary.com/entry/2021/04/30/013231 https://sumita-m.hatenadiary.com/entry/2021/12/31/221826 https://sumita-m.hatenadiary.com/entry/2022/01/21/030943
*3:See eg. https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%80%E3%82%A4%E3%83%80%E3%83%A9%E3%83%9C%E3%83%83%E3%83%81
*4:See also https://sumita-m.hatenadiary.com/entry/2022/12/30/160222
*5:Mentioned in https://sumita-m.hatenadiary.com/entry/2019/06/14/102542 https://sumita-m.hatenadiary.com/entry/2020/06/20/105414 https://sumita-m.hatenadiary.com/entry/2021/05/15/155212 https://sumita-m.hatenadiary.com/entry/2021/11/28/082130
*6:See eg. 「歴史好きが「もののけ姫」の世界を勝手に考察! ~シシ神とでいだらぼっち~」http://ghiblifan.info/archives/445.html
*7:See https://sumita-m.hatenadiary.com/entry/20070415/1176662583