アルゼンチンアリ

Via https://nessko.hatenadiary.jp/entry/2022/04/05/085401

NHKの報道;


アルゼンチンアリ 大阪空港で大量繁殖 電子機器に異常おそれも
2022年4月5日 12時17分


繁殖力が極めて高く特定外来生物に指定されている南米原産の「アルゼンチンアリ」*1が、大阪空港で、大量に繁殖していることが空港の運営会社などの調査で分かりました。環境省などによりますと、特定外来生物のアリの大量繁殖が国内の空港で確認されたのは初めてで、専門家は「電子機器やケーブルなどに入り込み異常を起こすおそれがある」として、早急に対策を取るよう指摘しています。

大阪空港の運営会社や伊丹市などによりますと、大阪空港の敷地内で見つかったのは、特定外来生物に指定されている体長が2.5ミリほどの南米原産の「アルゼンチンアリ」です。

先月29日に空港の西側の10ヘクタール余りの敷地で調査を行ったところ、ほぼ全域で見つかり、倉庫などの施設の中でも多数の個体が確認されました。

多い場合、数万を超える個体がいるとされる巣が多数確認され、すでに数年にわたって繁殖していると見られるということです。

環境省などによりますと、国内の空港で特定外来生物のアリが大量に繁殖しているのが確認されたのは初めてだということです。
国立環境研究所生態リスク評価・対策研究室の五箇公一室長*2は「電子機器やケーブルに集まって入り込むという習性があるため、航空管制などの機器をショートさせたり、異常を起こさせたりするおそれもある。航空機などを通じてすでに他の空港にも侵入し、定着している可能性もあり早急な調査が必要だ」と話しています。

空港の運営会社では、今後、本格的な調査と防除を行うことにしています。


アルゼンチンアリ 極めて高い繁殖力 日本在来アリ駆逐も
「アルゼンチンアリ」は、南米が原産の体長2.5ミリほどの褐色の小型のアリです。

環境省などによりますと、国内では1993年に広島県廿日市市で初めて侵入が確認され、現在までに1都2府9県で定着が確認されているということです。

アルゼンチンアリは一つの巣に多数の女王アリがいて、繁殖力が極めて高く、在来アリを駆逐するなど生態系への影響が大きいとして、2005年6月に特定外来生物に指定されました。

同じ特定外来生物ヒアリ*3と比べると毒針はなく、人に対して刺したりすることはありませんが、外来生物に詳しい国立環境研究所の五箇公一室長は「空港という、人と物との移動の重要な拠点で、安全性が最優先されるべきエリアに外来アリが入り込んで増えている事態は重く見る必要がある」と話しています。

さらに「航空機をはじめ、多くの車や荷物が出入りする空港というエリアに侵入したことで他の空港や地域への拡散も想定する必要がある」と述べ、生態系へのリスクに懸念を示したうえで、早急な調査と防除の必要性を訴えていました。


去年12月には兵庫 伊丹市の昆虫館でも発見
兵庫県伊丹市によりますと、去年12月上旬、市内にある昆虫館の職員がちょうちょを展示している温室内で「アルゼンチンアリ」を発見したということです。

さらにその2週間後には、3キロ余り離れた大阪空港のすぐそばにあるほ場でちょうちょの餌になる植物を育てているプラスチックの鉢の中に「アルゼンチンアリ」が巣を作っているのが確認されたということです。

市は、ほ場のアルゼンチンアリが鉢ごと昆虫館に運ばれたとみられるとしていますが、ほ場に入り込んだ経緯は分からないとしています。

市によりますと「アルゼンチンアリ」は大阪空港の西側の、伊丹スカイパークや西桑津公園などでも生息が確認されているということで、今後、駆除を進めるとともに空港の運営会社や県などと連携して、本格的な調査を行ったうえで年度内に防除計画を立てることにしています。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220405/k10013567301000.html

火蟻も「電子機器やケーブルに集まって入り込むという習性がある」筈だけど、それは磁気を感知し磁気に誘発されるため。アルゼンチンアリも同様の機制によって「電子機器やケーブルに集まって入り込む」のだろうか。
火蟻も南米大陸原産だけど、何故南米大陸で攻撃的な蟻が進化したのか? 原産地では強力な天敵がいて、蟻たちの侵略性が抑制されているけれど、天敵のいない環境において、その侵略性が全面的に開放されてしまったということなのだろうか。そういえば、大蟻食の棲息地もアルヘンティナだった筈。