蛇よりやばい?

中川真知子「横浜の脱走ニシキヘビを見つけるのが難しい理由を、パイソン属大発生問題から考えてみた」https://news.yahoo.co.jp/articles/006c2047f4b1afde0b562e7cb68536660e3d81f6


横浜のアミメニシキヘビ事件*1関連の記事なのだが、この著者は米国のフロリダ州に住んでいたことがあるという。フロリダではアミメニシキヘビと同じパイソン属の「ビルマニシキヘビ*2の大量繁殖が問題になっている。


ビルマニシキヘビは、もともと東南アジアを原産としていますが、1980年代に米国でエキゾチックアニマルのブームが起こり、フロリダのマイアミで多くのヘビが繁殖されるようになりました。ところが、ビルマニシキヘビは数年で大きく成長するため、飼育しきれなくなった飼い主が自然界に放したのです。

 追い討ちをかけたのが、1992年8月に発生したカテゴリー5のハリケーン・アンドリュー。大型の嵐が、ニシキヘビの繁殖施設を破壊し、数えきれないほどのヘビが近くの沼に逃げ出してしまったと専門家は言います。

 ビルマニシキヘビの繁殖力は高く、メスは1年に50~100個の卵を産みます。フロリダのジメジメとした気候と、至る所に沼や池があることが原産国に似ていること、さらに天敵がアメリカンアリゲーターくらいしかいないという好条件の元、指数関数的に数を増やしてきました。

ビルマニシキヘビによる生態系の破壊;

フロリダに生息するビルマニシキヘビの平均サイズは2.5mから3m(最長で8mに成長する可能性も)。

 外来生物である上に、哺乳類や鳥類を捕食して在来種の存続を著しく脅かす存在です。

 2003年から2011年にかけて、アライグマの目撃情報は99/3%、オポッサムは98.9%、おじろじかは94.1%減少しているそう。また、道路調査では、ボブキャットの個体数が87.3%減少し、ウサギは完全にいなくなってしまったそうです。

 ウサギに関しては、実験的に個体群を放す取り組みもしたそうですが、ヘビの捕食率が高すぎたために、失敗に終わったそう。

ビルマニシキヘビの積極的な駆除が推奨されており、駆除した蛇は自由に処分することができるが、「フロリダで育った個体の肉には高濃度の水銀が含まれている」ので「食用には適さない」という。勿論、食物連鎖の上位を占める生物が有害物質を濃縮された仕方で蓄積するということは一般的に言えることだろう。しかし、「フロリダで育った個体」ということで、フロリダの土地自体が深刻な水銀汚染に見舞われているということでは? これって蛇の害よりも恐ろしいことなのでは? 
ところで、「ニシキヘビは鶏肉みたいな味で結構美味しい」という。「ニシキヘビ」は食べたことがないけれど、蛇は食べたことはある。そのとき、やはりチキンみたいだなと思った。1989年の天安門事件の直後から約1年間中国南方の田舎町に住んでいたのだけど、地元の動物園のレストランのウリが蛇料理だったのだ。また、市場で蛇を捌く様子が面白くて、よく見物していた。先ず、蛇の頭を地面に叩きつけて気絶させる。それから、口をこじ開けて奥歯から毒を抜き取る。蛇に鋏を入れて皮を剝ぎ、逆さに吊るして血を抜く、という感じ。