純粋な事件

Tv朝日の報道;


「もう寝る」反応途絶え…立てこもり 40歳男を逮捕
[2021/06/19 06:28]


 さいたま市インターネットカフェでの立てこもり事件は、発生から約32時間後、警察が40歳の男を現行犯逮捕しました。人質になっていた女性に目立ったけがはないということです。

 住居不定・無職の林一貴容疑者はさいたま市のネットカフェで20代の従業員の女性を約32時間、個室に監禁して立てこもった疑いが持たれています。

 警察によりますと、林容疑者は立てこもっている間、インターホンで捜査員とやり取りをしていましたが、18日午後8時ごろに「もう寝る」などと話しました。

 その後、応答がなくなり、警察が個室に踏み込んで寝ていた林容疑者の身柄を確保しました。

 女性に目立ったけがはないということです。

 個室の鍵は外から開かないように内側で細工がされていました。

 立てこもりの間に林容疑者からの具体的な要求はなく、動機は分かっていません。
https://news.tv-asahi.co.jp/news_society/articles/000219846.html

犯人が眠くなるのを待ったという警察の戦術は正しかった。
TBS曰く、

さいたま市ネットカフェ 立てこもり男「女性と一緒に死ぬ」
19日 16時50分


 さいたま市内のネットカフェで男が女性を人質に32時間にわたって立てこもった事件。男は事件当時、「近づいたら女性と一緒に死ぬ」などと話していたことが分かりました。

 「JR大宮駅からおよそ200メートル、こちらのビルで事件は起きました。このビルの6階と7階が、インターネットカフェになっています」(記者)

 さいたま市大宮区のネットカフェの一室で、男が20代の女性従業員を人質に立てこもった事件。

 「今、ビルの一階部分から男が出てきました」(記者)

 発生から32時間が経った18日夜11時前、警察が部屋に突入し、住居不定・無職の林一貴容疑者(40)を現行犯逮捕しました。林容疑者がいたのは、7階の奥の一室。広さ3平方メートルの防音構造の部屋には、モニターとパソコン。さらに壁には外部とやりとりするインターホンが。ドアは内側から鍵がかけられるようになっていて、外から入れないよう林容疑者は鍵に細工をしていました。

 「磨りガラスだから、中は全く見えないような状況なので。フロントは6階にしかないので、スタッフの目は届かない」(店を利用したことがある人)

 17日午前10時ごろ、客として店を訪れた林容疑者。午後2時すぎ、女性従業員を部屋に呼びます。しかし、2時間経っても女性が戻ってこないことから同僚が警察に通報。

 「ナイフを持っている。近づいたら女性と一緒に死ぬ」

 インターホン越しにこう話す林容疑者を警察が説得。

 そして30時間後。
 「もう寝る、休む」

 こう話した後、林容疑者が全く応答しなくなったことから、警察の特殊部隊が部屋の鍵を壊して突入。寝ていた林容疑者を部屋から引きずり出したということです。女性には、けがはなく、縛られていた様子などはなかったといいます。

 「捕まりたくない」

 こうも話していたという林容疑者。一方で、金品などの要求はなく、警察は、立てこもりの動機や刃物を所持していたかなど、詳しく調べています。
https://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye4295866.html

この事件の特徴は、何ら「要求」がなかったということだろう。純粋人質監禁、純粋立て籠もりということになるのだろうか。以前にも、こういう純粋事件はあったのだろうか? 碓井真史氏*1のコメントは、人質監禁・立て籠もり一般に関してであって、このような何も代償を求めていない(ように見える)純粋人質監禁には論が及んでいない;


「立てこもり事件の犯罪心理学:さいたまネットカフェ立てこもり事件から」https://news.yahoo.co.jp/byline/usuimafumi/20210618-00243676/


これは大宮駅近くで起こったのだけど*2、「さいたま市」と言われても全然ぴんと来ない。というか、「さいたま市」それ自体が全然ぴんと来ないのだ。
林が立て籠もったネカフェは「マンボー」。一瞬、所謂「まん延防止等重点措置」*3に対する当てつけのためにこの店で事件を起こしたのかと思った。それはともかくとして、俺は「マンボー」の会員だったんだよね。とは言っても、最後に利用したのは10年以上前のことなので*4、今でも会員として有効なのかどうかはわからない。
「ネットカフェ」という存在に関する法的問題を巡る前田恒彦*5のコメント;


「立てこもり事件で再燃か 「鍵付き完全個室」のネットカフェ、法的な問題は?」https://news.yahoo.co.jp/byline/maedatsunehiko/20210620-00243898/