せめて真言密教にしておけば

「今度は近代医学で男子出生論…雅子さま苦しめたお世継ぎの重圧」https://jisin.jp/domestic/1987918/


『女性自身』の記事。


(前略)菅政権のもとで皇室の未来を左右する議論が進められている。安定的な皇位継承策についての有識者会議が3月から開催されているのだが、その第3回会合で耳を疑うような発言が飛び出した。

歴史学者今谷明*1が、男系男子での皇位継承維持のために、次のような提言を行ったのだ。

悠仁様の後どうなるか。側室制を前提として、なおかつ非常に継承が難しかったことをどうやって維持していくか。ここに書いたように、近代医学の粋を尽くして男子出生を目指すというような医学的なことは当然おやりになったほうがいいと私には個人的に思う。

しかし、これはあまり公には出せないことだが、個人的には側室制の代償として近代医学の技術を入れた皇位継承があるべきだというふうに考える」

男子出生のために用いる「近代医学の粋」とは、いったい何なのか。本誌は発言の真意を聞こうと試みたが、今谷氏からは「取材はお受けできない」との返答だった。

今谷先生、そんな発言をしたんだ! せめて、真言密教の活用を提言することに止めておけばよかったと思う。

本誌が20年にわたって不妊治療に携わる生殖医療の専門医に話を聞くと「技術的には、着床前診断で受精卵の染色体を調べ、男子の受精卵を子宮に移植すればほぼ100%男子を産むことができる」という。

だが、技術的に可能だからやっていいというわけではない。この医師は「男女の選別は倫理的に大きな問題があり、日本産科婦人科学会は性別の検査を目的とした着床前診断は行わないとの見解を出している」とも語る。

もし「男系」の皇統は維持できたとしても、皇室は深刻な倫理的な危機に陥るだろう。
ところで、最近、今谷明氏のインタヴューを読んで、凄く面白いと思ったのだった;


今谷明「「籤引き将軍」の正当性」『鴨東通信』(思文閣出版)46、pp.2-4、2002