東西でもいいかも

菅義偉自民党総裁及び日本国首相襲名の件、何となく興味が持てない(苦笑)。

Via https://kojitaken.hatenablog.com/entry/2020/09/13/114353

木村幹氏*1問う;


それに対する或る答え;
ところで、前漢後漢というのは基本的には日本での呼称であって、中国では通常西漢東漢と呼ぶ。それは前漢の都が(西の)長安後漢の都がそれよりも東の洛陽だったことによる。日本の場合も、(西である)山口県生まれと(東である)秋田県生まれということで、東西を使ってもいいのかも知れない。
「新」≒「晋」という発想はなかった。「晋」というと、どうしても魏の後の西晋東晋を、そして春秋時代の「晋」、或いはそこに由来する山西省の略称を早期してしまう。
因みに、あの植草一秀の会社はスリーネーションズリサーチ株式会社*2

さて、漢という王朝名は、高祖劉邦漢水流域の漢中(現在の陝西省)を拠点としていたことに由来する。因みに、漢水は流れ流れて、(現在の)湖北省武漢で長江に合流する。
漢代の(敢えて悪しきといおう)レガシーのひとつは、国家(帝国)のイデオロギーとしての儒家思想の確立といえるだろう。『論語』とかを読んでも、何故これが後に中華帝国のみならず朝鮮半島の王権や大日本帝国を基礎づけるイデオロギーとなったのかを、ストレートに理解することは難しい。その答えを探すためには、漢代(前漢後漢を問わず、また「新」も含めて)の儒者たちの思考や活動を精査するしかないだろう。
これに関して、最近のテクストとして、渡邉義浩「古典中国の成立」(in 『世界哲学史2』、pp.115-136)、渡辺信一郎『中華の成立 唐代まで』をマークしておく。

世界哲学史2 (ちくま新書)

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  • 発売日: 2020/02/06
  • メディア: 新書
中華の成立: 唐代まで (岩波新書)

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