『バリバラ』の「BLACK IN BURAKU ~アフリカンアメリカン、被差別部落をゆく~ 前編」*1を再放送で視た。マス・メディア、特にTVでは、「部落」問題が正面から取り扱われることは殆どないといっていい。Eテレとはいえ、この問題を、しかも当事者が主導する仕方で取り上げたこと、部落差別の当事者の経験や主張が地上波の電波に流れたことは画期的なことだったと思う。
つばめ次郎氏*2がこの番組についてツィートを連投している。
#バリバラ、部落問題の再放送、はじまったで!
— つばめ次郎 (@bluehearts2016) 2020年2月8日
2/9(土)深夜0時~。
浪速の部落へ。部落を外からみて表面的に「差別がある」「ない」と主観で論じる「探訪」ではなく、地元に根差して地域のために取り組んでいる人へ取材している。「部落だからどうした。この地域に誇りもってるんねん」というアイデンティファイ、差別的まなざしを投げ返すマイノリティの誇りが感じる
— つばめ次郎 (@bluehearts2016) 2020年2月8日
マチの声。「そんなない」「でも結婚になると親が・・」「世間体とか気にする」「イメージ悪い」など。この時の映像、当事者はけっこう、しんどかった。そんな声が多かった。部落差別の「最後の超えがたい壁」と言われている結婚差別の現実。まだ、いろんな形ででてくる。
— つばめ次郎 (@bluehearts2016) 2020年2月8日
部落の人と結婚したら不幸になるって妄想。すげー(笑)。なら、部落外の人と結婚した人どうなんの?それって、部落だから不幸になるの?結婚したパートナーとどう関係をつくるのか、それが大事じゃないの?子どもの選択を親がコントロールする親子関係が問題じゃない?
— つばめ次郎 (@bluehearts2016) 2020年2月8日
#バリバラ での結婚問題。ぜひ『結婚差別の社会学』(齋藤直子、勁草書房)を読んで欲しい。結婚に介入する親の背景に、部落への偏見・差別意識だけでなく、家制度やジェンダー、親への経済的依存度なども影響している。結婚差別を考えることは、現代の部落外の人の婚姻の在り方も問われている。
— つばめ次郎 (@bluehearts2016) 2020年2月8日
普段は不可視化されている筈の「差別」が何故「結婚」という契機で露呈するのかというのは興味深い問題。これは部落差別に限った話ではないだろう*3。
ソウル・フラワー・ユニオン*4曰く、
『BLACK IN BURAKU ~アフリカンアメリカン、被差別部落をゆく(前編)』(NHK Eテレ)。やるなーEテレ。いい番組であった。当事者で、出演を決意した若者たちもいい顔してた。来週後編もあるのね。 pic.twitter.com/NUiHp934JO
— ソウル・フラワー・ユニオン (@soulflowerunion) 2020年2月8日
角岡伸彦氏*5曰く、
アフリカ系アメリカ人が被差別部落を訪ねて見えてきたものは? NHK・Eテレ『バリバラ』の部落問題特集「BLACK IN BURAKU 前編」の再放送は、今夜午前零時から。スタジオでは、黒人と部落の若者が、共同体や被差別体験を語る。ヤングに混じって、かっこいい中年男が。見惚れていたら、オレだった!
— 角岡伸彦 (@kadookanobuhiko) 2020年2月8日
*1:http://www6.nhk.or.jp/baribara/lineup/single.html?i=1270
*2:See also https://sumita-m.hatenadiary.com/entry/2019/05/21/085706
*3:発達障害の息子の「家庭内暴力」に悩んで、その息子を殺害した熊沢英昭元農林事務次官は、結婚を破談にされた娘が自殺したことに関して、発達障害の息子の存在のせいだと認識している。See https://sumita-m.hatenadiary.com/entry/2019/12/21/090515
*4:See also https://sumita-m.hatenadiary.com/entry/20090204/1233711221 https://sumita-m.hatenadiary.com/entry/2019/09/18/024022
*5:See also https://sumita-m.hatenadiary.com/entry/20110617/1308281443 https://sumita-m.hatenadiary.com/entry/20131227/1388143049 https://sumita-m.hatenadiary.com/entry/20141123/1416671575