磁気が引っ掻き回されて - Living, Loving, Thinking, Again

「理科の探検サイトの削除問題」*1に曰く、

科学雑誌「理科の探検」のウェブサイト*2がプロバイダによって公開停止されました(2019年8月30日)。
これは、「理科の探検」に否定的な記事を書かれた事業者が、裁判所に「仮処分申請」を行ったことが原因です。
事業者から通報を受けたプロバイダは「理科の探検」サイト全てを公開停止にしました（2019年9月1日時点で解除されていません）。
科学的に検討されるべき課題に事業者が「仮処分申請」を行ったことには「特別な事情」を感じざるを得ません。
また、仮処分の申請段階で全ての記事を公開停止したプロバイダ側は、プロバイダ責任法の「権利侵害」について十分な検討を行っていないように見えます。
本件を看過すると、同様な手段によって言論の自由が侵害される事態が起こるのではないかと危惧します。

『理科の探検』誌に、小波秀雄氏*3の「「謎水装置」NMRパイプテクターに翻弄される人々」という文章が掲載された。その文章で「NMRパイプテクター」なる商品を批判された「日本システム企画」という企業*4が小波氏の文章を『理科の探検』サイトから削除するよう、裁判所に「仮処分」を「申請」した。そこで、サイトをホストしているプロヴァイダーの「ロリポップ」は、小波氏の文章だけでなく、『理科の探検』サイト全体を「公開停止」してしまった。
その経緯は、『理科の探検』編集長の左巻健男氏*5のFacebook投稿や上掲の「理科の探検サイトの削除問題」のほか*6、

天羽優子 *7「ロリポップの責任が絶賛発生中です」http://www.cml-office.org/archive/2019/08/31/fringescience/3882
やまもといちろう*8「「謎水事件」日本システム企画社のNMRパイプテクター事案が熱い！」https://lineblog.me/yamamotoichiro/archives/13234140.html

も参照のこと。
「NMRパイプテクター」については、、『理科の探検』記事のほかに、小波氏の、

「NMRパイプテクターの批判記事を公開します」http://konamih.sakura.ne.jp/blog/2019/05/04/nmr%e3%83%91%e3%82%a4%e3%83%97%e3%83%86%e3%82%af%e3%82%bf%e3%83%bc%e3%81%ae%e9%9d%9e%e7%a7%91%e5%ad%a6%e7%9a%84%e3%81%aa%e6%ad%a3%e4%bd%93/

も参照のこと。
今回の騒動で「NMRパイプテクター」のことを知ったのだけど、驚いたのは、これがニュー・フェイスではなく、エネルギー保存の法則に喧嘩を売っているような代物であるにも拘らず、世紀を跨いで20年以上も商品として生き残っていることだ。2002年頃には天羽さんが「日本システム企画」からいちゃもんをつけられているようだな*9。
「NMRパイプテクター」だけでなく、「特許」をウリといかマウンティングの手段としている企業（商品）は少なくないけれど、「特許」の取得はその有用性や科学的妥当性を保証するものでは全くないということは憶えておかねばならない。

*1:https://nmr.nazomizu.com/

*2:http://rikatan.com/

*4:http://www.jspkk.co.jp/

*6:https://www.facebook.com/samakitakeo/posts/2657712664259606

*9:http://archives.a902.net/akutoku/qa/2002/pslg66442.html