「水素水」を巡って幾つか

所謂「水素水」*1を巡って、メモというかコピペ。
先ずは、


「ブームの水素水は“現状”ただの水 「第三者の検証」必要〈週刊朝日〉」http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20160603-00000063-sasahi-life


あの藤原紀香*2が「水素水」に填っているのね。
あと曰く、


水素水のエビデンス(科学的根拠)そのものについて疑問を呈する声もある。科学ジャーナリスト松永和紀さんは、食品安全委員会の定義に照らし合わせ、「研究がまだ十分ではないことがわかる」と説明する。松永さんによると、健康食品(特定保健用食品や機能性表示食品を含む)に関する情報の信頼性は、同委員会の示すステップ(下の表)で評価できるという。


■信頼性チェックリスト(高い←信頼性→低い※【5】が高く【1】が低い)
【1】体験談ではなく、具体的な研究に基づいているか
【2】研究対象は実験動物や培養細胞ではなく、人か
【3】学会発表ではなく、論文報告か
【4】研究デザインは「ランダム化比較試験」や「コホート研究」か
【5】複数の研究で支持されているか


「これを元に水素水の研究をみると、【1】〜【3】はクリアしていますが、【4】は研究によって違い、特定保健用食品や機能性表示食品が健康効果の表示の要件としている比較試験の結果は、約10論文と、非常に数が少ない。【5】は、同じ対象(病気など)への効果について、別の研究者がそれぞれ試験をして同じ方向性の結果が出ることが重要なのですが、まだ複数の研究が公表されてはおらず、当てはまりません」

「チェックリスト」でいう「「コホート研究」に関しては、例えば、


国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所精神保健計画研究部「精神保健疫学・コホート研究」http://www.ncnp.go.jp/nimh/keikaku/ekigakucohort/cohort.html
Wikipedia
https://en.wikipedia.org/wiki/Cohort_study
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B3%E3%83%9B%E3%83%BC%E3%83%88%E7%A0%94%E7%A9%B6


を参照のこと。尤も、「コホート」というと、人口学研究で謂う同年齢集団という意味が馴染み深いけれど。
最近話題になっているのは、『東京新聞』の白名正和、安藤恭子「水素水ブームを斬る」という記事だろう*3。但し、これは一見さんがウェブで読める記事ではない。なので、例えば、


左巻健男東京新聞こちら特報部」「水素水ブーム」の記事にコメント掲載2016/5/31」http://d.hatena.ne.jp/samakita/20160531/p1
クローバー「【まとめよう】東京新聞、水素水を特集し効果はないと断言 伊藤園は消費者をだましていた?」http://friends.excite.co.jp/channel/article/24410/
「今、何かと話題の『水素水』を東京新聞が特集「健康効果 実証されず」」http://temita.jp/twitter/32128


とかをマークしておく。目を細めてどうぞ!
さて、この記事の反響ということで凄いのは、記事にコメントを提供した左巻健男氏や天羽優子さんのところに、(日本の名立たる医大の先生が理事に名を連ねる)「分子状水素臨床工学研究会」*4から、記事が出た翌日付で「抗議文」が送りつけられたということだろう;


天羽優子「分子状水素臨床工学研究会のクレームに反論する」http://www.cml-office.org/wwatch/alkalli/comment-ph-10
左巻健男「分子状水素臨床工学研究会から抗議文書が来た!」http://d.hatena.ne.jp/samakita/20160609/p1