何故か「セーラー服」

承前*1

「富山猫50匹殺し 52歳男宅に猫捕獲器とセーラー服「趣味だ」」https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20190616-00000016-pseven-soci


富山の猫殺しについての『週刊ポスト』の記事。犯人の部屋についての証言。証言しているのはこの男に飼い猫を拉致され・殺された人。


(前略)飼い主はこの男性宅で、“不審なもの”を目撃している。

「男の自宅に入ると、猫の捕獲器があり、さらに仏間には仏壇と向かい合うようになぜか女子学生のセーラー服が掛けてありました。男は『趣味だ』と言ってましたがよくわかりません。付近には児童公園もありますし、この気味の悪い事件を早く解決してほしい」

思わず笑ってしまった。しかし、「セーラー服」へのフェティシズムと猫殺しとは取り敢えず関係ないだろう。
また、『東京スポーツ』の記事;

志らく 猫50匹殺害男に再犯の可能性を指摘「次の犯罪につながるのが怖い」
6/14(金) 15:06配信 東スポWeb


 14日放送のTBS系「ひるおび!」は、他人の猫を盗んだとして富山市の無職男(52)が窃盗容疑で逮捕された問題を取り上げた。

 男は「1人暮らしで誰も相手にしてくれなかった」と身勝手な犯行理由を主張。ストレス発散のため何の罪もない猫を虐待、殺害していた。

 落語家の立川志らく(55)*2は「全く意味が分からない。それも50匹も…。人が飼っている家族同様の猫を捕まえてきて、それでストレス解消で殺されちゃったら猫もそうだし、飼い主だってたまったものじゃない」と大激怒。

 一方、「(これで)余計にまた1人になる。次のほかの事件になるのが怖い。罰せられて出てきたとしても、次の犯罪につながるような気がして」と男が懲りずにさらに非道な犯罪に手を染める可能性を危惧した。

 八代英輝弁護士(54)*3は「人が大切に飼っている猫を盗んでっていうのは窃盗。10年という刑も考えられる。考えられる一番重い刑を科してほしいと思うほどひどい。理解できない」と断罪した。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190614-00000028-tospoweb-ent

最近の炎上に懲りて、猫を巻き添えにするな、独りで死ね、とは言わなかったのね。
「考えられる一番重い刑を科してほしい」というのは人情なのだろうけど、それでは済まないところがある。性犯罪者でもそうなのだろうけど、刑が軽くても重くても、獄中でルサンティマンを貯めて、凶悪さを倍増させて、娑婆に帰還ということになる可能性がある。必要なのは、犯人が自分が猫に執着するに至った経緯についての知的な洞察を獲得することだろう。つまり、何よりも哲学的な意味での反省が必要だということだ。
なお、「 1人暮らしで誰も相手にしてくれなかった」という寂しい罪人を更生させるもの、それは〈愛〉なのだけど、〈奇蹟〉でしかあり得ない。まさに『美女と野獣*4のテーマ。