承前*1
安田 聡子、坪池順「同性婚を認める法案が、日本で初めて提出される。「今までなかったのがおかしい」(詳報)」https://www.huffingtonpost.jp/entry/same-sex-marriage-bill_jp_5cf4e7eae4b0e8085e3cb9bb
尾辻かな子さんの話。
法案提出者の一人である立憲民主党の尾辻かな子議員は、法案を提出した理由を「同性同士が結婚ができないのは不平等な状態。それ自体がおかしい」と説明した。「世界に目を向けると、同性同士の結婚を認めた地域は2001年のオランダに始まり、2019年5月の台湾で26に広がりました*2。平等な婚姻は多くの国で認められています」
「日本でも、2月14日に13組のカップルが同性婚の実現を求めて国を訴えました*3。全ての人は平等です。男性と女性、女性と女性、男性と男性が婚姻する選択肢をきちんと保証するために、法案を作りました」
憲法24条には「婚姻は、両性の合意のみに基いて成立」と書かれている。政府は「24条は同性婚を想定していない」として、同性婚を認めない姿勢を示している*4。
しかし立憲民主党など今回法案を提出した野党は「憲法24条は同姓婚(sic.)を禁止していない」と解釈しており、民法を改正すれば同性同士の結婚が可能になるという立場をとる。
また、同性間の婚姻を認めると「伝統的な家族の形が壊れる」と反対する人もいる。そういった反対意見に対して、新聞社などの世論調査では賛成派が上回っていると指摘した上で「法案は家族の形を壊すものではなく、家族の範囲を広げるものだ」と尾辻議員は強調した。
「社会には、すでに多様な家族が暮らしています。その人たちが家族の枠外に置かれていたことが問題です」
「(法案は)家族の範囲を広げるものであり、法的に結婚している人ができなくなるわけではありません。それに、異性愛の人たちに同性婚を強いるものでもありません。男女間の結婚を望む人に脅威を与えるものでも、家族を壊すものでもないのです」
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尾辻議員は、自身がレズビアンであることを公表している。法案提出後の記者会見では、法律が当事者にとってどんな意義を持つかを語った。
「自分が(性的マイノリティ)の当事者であるということに気づくのは、多くの当事者にとって正直苦しいことなんです。当事者自身も同性愛嫌悪の感情を持っている場合があります。自分が人と違うと思った時に、それを受け入れるのに時間がかかります」
「それはなぜかというと、社会が認めていないから。だから自分が周りの人と違うと思った時に、多くの若い人たちが絶望を感じることがあります。『この社会でじぶんは生きていけるんだろうか』『自分はこの社会で排除されるのではないだろうか』『家族や友達から非難されるんじゃないか』。そういう思いを持つのです」
宇田川しい「衆議院議員の尾辻かな子さんインタビュー 同性カップルが子どもを持つという選択を可能に」https://www.huffingtonpost.jp/udagawa-shii/otsuji-kanako-20180429_a_23420765/
*1:https://sumita-m.hatenadiary.com/entry/2019/06/03/235509
*2:See https://sumita-m.hatenadiary.com/entry/2019/05/20/091611 https://sumita-m.hatenadiary.com/entry/2019/05/26/011920 https://sumita-m.hatenadiary.com/entry/2019/05/27/085531
*3:See https://sumita-m.hatenadiary.com/entry/2019/02/14/232304 https://sumita-m.hatenadiary.com/entry/2019/02/16/025039
*4:See 逢坂誠二「日本国憲法下での同性婚に関する質問主意書」http://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_shitsumon.nsf/html/shitsumon/a196257.htm