Attacks of Vegans

朝日新聞』の記事;


仏で肉屋襲撃相次ぐ 菜食主義者犯行か、壁にメッセージ
ジュイアンジョザス=疋田多揚2018年7月6日20時52分


 フランスで肉屋が襲われる事件が相次ぎ、あらゆる動物性食品を避ける完全菜食主義者による犯行との疑いが出ている。業界団体によると、6月下旬までに50件ほどの被害が確認されており、肉屋の店主たちがたまらず政府に直訴。警察による保護を求めている。

 パリ郊外ジュイアンジョザスで今月2日の未明、肉屋を営むカルル・ピテルさん(48)の店舗兼住宅が襲われた。店のガラス扉が割られ、外の壁には「人間至上主義にストップを」とスプレーで描かれていた。

 人間が生物の頂点に立つかのような発想を否定する、一部の完全菜食主義者がしばしば使うメッセージであることから、その関係者による犯行との疑いが出ている。

 ピテルさんは「食にも自由がある。肉食をやめろと誰が強制できるのか。肉屋を攻撃しても仕方ない」と語った。

 AFP通信などによると、仏では4月以降、北部リールなどで肉屋の店舗が血を模した液体で汚されたり、ガラスが割られたりする被害が出ている。「肉とは殺害である」などのメッセージも添えられていた。

 肉屋などの業界団体は先月、コロン内相に手紙を送り、「仏全土の1万8千人の食肉職人が事態を憂えている」として、警察による保護を訴えた。(ジュイアンジョザス=疋田多揚)
https://www.asahi.com/articles/ASL7602RFL75UHBI02M.html

See also


BFMTV “"Violence" vegan: les bouchers veulent une protection policière” https://www.lexpress.fr/actualite/societe/attaques-vegan-les-bouchers-demandent-une-protection-policiere_2020220.html
“Lille : nouvelle vandalisation d'un commerce par des militants vegans présumés” http://www.europe1.fr/societe/lille-nouvelle-vandalisation-dun-commerce-par-des-militants-vegans-presumes-3656198
Rebecca Tan “France’s butchers fear the wrath of ‘militant vegans’” https://www.washingtonpost.com/news/worldviews/wp/2018/06/28/frances-butchers-fear-the-wrath-of-militant-vegans/
Harry Cockburn “French butchers demand protection from ‘extremist’ vegans following spate of attacks” https://www.independent.co.uk/news/world/europe/france-butchers-vegan-attacks-jen-francois-guihard-fake-blood-a8420116.html


上の朝日の記事の「人間至上主義にストップを」は原文では”stop au spécisme”。先ず驚いたのは仏蘭西語と英語のクレオールになっているということ。最近では、こういう言い方はよく使われるのだろうか。 Spécismeは『ワシントン・ポスト』の記事の英訳ではspeciesismになっているのだが、racism(人種差別主義)やsexism(性差別主義)から類推すれば、種差別主義とすべきだろうか。
さて、仏蘭西では、3月にイスラーム系のテロリストに肉屋が殺されるという事件が起きたが*1、それに対してざまあ見ろ的な発言をしたヴィーガンの活動家が逮捕されるということがあった*2。これは完全に〈敵の敵は味方〉的な発想*3
なお、ヴィーガンの暴走は仏蘭西だけの話ではない。こちらは英国(イングランド)ケント州の話;


Sabrina Barr “Butcher's Shop Vabdalised by 'Vegan Activists'” https://www.independent.co.uk/life-style/food-and-drink/butcher-shop-vandalised-vegan-activists-marlow-butchers-kent-a8383751.html