右も左もなく - Living, Loving, Thinking, Again

露西亜によるウクライナ侵略のほかにも、世界では重要な出来事は起こっていて、しかも、それらはウクライナにおける戦争と無関係ではない。先日のハンガリーの総選挙もそうだし、仏蘭西の大統領選挙もそう。
仏蘭西の場合、伝統的な左翼と右翼が壊滅し、仏蘭西人は新自由主義者（現職のマクロン）か極右（国民戦線のマリーヌ・ル・ペン*1）かという選択を迫られている。
状況把握に関しては、安藤直樹氏*2の関連ツィートを紹介するということでお茶を濁すことにする。

2022年仏大統領選挙では、これまで政権争いをしてきた伝統的保守と伝統的中道左派が、ほぼ壊滅するという結果となった（共和党が5％以下。社会党は2%に届かず）。様相としては、「新自由主義」と「左右のポピュリズム」候補者たちとの争いの間に「メインストリーム政党」が完全に埋没するという形。
— 安藤☮直樹（Ando Naoki） (@torapocodan) 2022年4月11日

2022年仏大統領選挙（第一ラウンド）における各政党別の得票率。
▼共和国前進（マクロン）27.60
▼国民連合（ルペン）23.41
▼不服従のフランス（メランション）21.95
▼レコンキスタ党（ゼムール）7.05
▼共和党（ペクレス）4.79
▼緑の党 4.58
▼フランス共産党 2.31
▼社会党（イダルゴ）1.74
— 安藤☮直樹（Ando Naoki） (@torapocodan) 2022年4月11日

仏大統領選（第一ラウンド）における2017年と2022年の政党別得票率の推移。
共和党前進24.01→27.60
国民連合21.30→23.41
不服従のフランス19.58→21.95
レコンキスタ党（なし）→7.05
共和党 20.01→4.79
緑の党（社会党を支援）→4.58
フランス共産党（立候補せず）→2.31
社会党 6.36→1.74
— 安藤☮直樹（Ando Naoki） (@torapocodan) 2022年4月11日

2022年の仏大統領選に立候補し敗れた「共和党」のヴァレリー・ペクレス、「EELV（緑の党）」のヤニック・ジャド、「フランス共産党」のファビアン・ルーセル、「社会党」のアンヌ・イダルゴは、すでに決選投票では、マクロンへの投票を公表し、支持者にも同様の投票をするよう呼びかけている。
— 安藤☮直樹（Ando Naoki） (@torapocodan) 2022年4月11日

一方、エリック・ゼムールとデュポン・エニャンはルペンへの投票を呼びかけた。
問題のメランションだが、2017年時と同様にマクロンへの投票を呼びかけることはせず、ルペンへの投票をしないよう呼びかけるにとどまっている。メランションの得票におけるマクロン批判票がどう動くかは分からない。
— 安藤☮直樹（Ando Naoki） (@torapocodan) 2022年4月11日

マリーヌ・.ルペンが保守穏健派や中道派、さらには元々は左派層だった人々からも支持を集めたのは、極右マリーヌより過激な極右エリック・ゼムールが立候補していたことも大きいと見られている。ゼムールの存在によって、ルペンが「よりマシ」で「穏健」な選択に見えてしまうという現象を生んだ。 https://t.co/C6WPB5P1Mi
— 安藤☮直樹（Ando Naoki） (@torapocodan) 2022年4月12日

ポピュリズムの研究者であるテオ・アイオルフィ氏は、ゼムールの「transgression（規範からの逸脱）」的な主張が、マリーヌ・ルペンの戦術的な「de-demonization（脱悪魔化）」と「normalization（ノーマル化）」という見た目の「穏健化」戦略を助けたと分析しています。https://t.co/2mXddUOsdc
— 安藤☮直樹（Ando Naoki） (@torapocodan) 2022年4月12日

タチアナ・ヴァントーズが、ブルジョアのチャンピオンたるマクロンを引きずり下ろすためにということで、マリーヌ・ルペンへの投票を呼びかけ。地獄への道を踏み固めようとする元左翼。 https://t.co/hwzRTRgGJ7
— 安藤☮直樹（Ando Naoki） (@torapocodan) 2022年4月12日

さて、その実体はわからぬが、以前から北朝鮮や中国共産党といったスターリン主義体制の主張や辯護を垂れ流していた「アジア記者クラブ（ARC）」というアカウントがあるのだが、現在は露西亜のプロパガンダを流している。その「アジア記者クラブ」が早速ル・ペン支持を表明。安藤氏にとっても、「謎の団体」であるようだ。

「プーチン・ロシア」と「習近平・中国」という「権威主義体制」を免罪し、彼らの宣伝機関であるかのような言説を垂れ流す「アジア記者クラブ」という謎の団体が、フランスの極右・排外主義者マリーヌ・ルペンをも称揚。 https://t.co/VCOTCcV0M5
— 安藤☮直樹（Ando Naoki） (@torapocodan) 2022年4月14日

また、あの田中宏和もル・ペン称賛を始めたようだ。「新選組」のル・ペン支持声明もr近い？