10歳は「はんぶんおとな」?

内田良*1「考え直してほしい「2分の1成人式」――家族の多様化、被虐待児のケアに逆行する学校行事が大流行」http://bylines.news.yahoo.co.jp/ryouchida/20150119-00042352/


「2分の1成人式」なる「学校行事」が流行っているんだって。


いま小学校で、新たな学校行事「2分の1成人式」が大流行している。10歳(4年生)の節目を祝うイベントで、10年くらい前から学校行事に取り入れられ始めている。

20歳を祝う「成人の日」は、先週の12日(月)に過ぎたばかりだ。「2分の1成人式」はこれからが旬で、先週あたりから「2分の1成人式」関連のニュースが次つぎと報じられている(例:NHKおはよう日本*2)。おなじみの「みんなのうた」(NHK)で、「はんぶんおとな」という曲を耳にした人もいるかもしれない。

自治体ぐるみで、式を積極的に推奨しているところも多くある。愛知県は大々的に取り組みを進めていて、「2分の1成人式モデル実践活動」を展開し、親と子の絆メッセージ集「親子でよかった。」の発行、さらにはメッセージソングの作成までおこなっている。

親も「感動」なんかより*3、先ず気恥ずかしさを覚えろよといいたいけれど、これって、内閣総理大臣文部科学大臣も信奉しているという「親学」*4と何か関係があるのか。日中は共鳴するというか、上海郊外の某初級中学が両親に土下座して感謝を表現する儀式を行ったことに対して、賛否が渦巻いているのだった。
ところで、内田氏の記事には、日常的に虐待され続け、11歳で母親に殺されてしまった女の子が「2分の1成人式」で書いた(書かされた?)

‥‥お母さん
ありがとう
…お母さん大好きです。
という「感謝の手紙」*5が添えられている。ここから、〈指導者同志〉のご恩に対する感謝を日常的に強制されている某自称社会主義国の人民を想起した人も少なくないと思う。それだけでなく、所謂ブラック企業の中でも、〈学習=洗脳型企業〉*6とでも呼ぶべきところでは、日常的にも非日常的にもオーナー様(或いはオーナー様ご一族)のご恩への感謝が強制されていることが多いのではないだろうか。