こういうのはnesskoさん*1の専門かも知れないけど。
昨年は〈毒婦〉の当たり年だったのか。木嶋佳苗という人*2もいたし、(豚箱の中で自殺したという)角田美代子という(苗字が俺と殆ど同じ)人もいた。というわけで、昨年末に『サイゾーウーマン』の神林広恵という人が書いた『悪女の履歴書』という連載を偶々見つけて読み耽っていたということがあった。今更ながらメモ。
「ブランド信仰女が陥ったDV生活の果て...... 殺人者となった渋谷"セレブ妻"」http://www.cyzowoman.com/2011/03/post_3158.html
「「ぜーんぶが、もういいやって」明かされた"セレブ妻"の生活苦」http://www.cyzowoman.com/2011/03/post_3314.html
(三橋歌織)
「「私の将来は金しかない」結婚への執着と諦観の先……伊藤素子の焦燥」http://www.cyzowoman.com/2012/09/post_6797.html
「「婚期を逃したハイミス」の時代に生きた、伊藤素子の「犯罪の影に男あり」」http://www.cyzowoman.com/2012/09/post_6811.html
(「三和銀行オンライン詐欺事件」の伊藤素子)
「「都会的でトンでる女」宮崎知子、連続誘拐殺人の手口とフェアレディZ」http://www.cyzowoman.com/2012/11/post_7064.html
「「凶悪事件犯は男」――時代の論理を覆した女死刑囚「フェアレディZ」」http://www.cyzowoman.com/2012/11/post_7185.html
(1980年の「富山・長野連続女性誘拐殺人事件」の宮崎知子)
「尼崎から10年前――監禁、暴力による恐怖支配の“服従者”緒方純子」http://www.cyzowoman.com/2012/12/post_7251.html
「「一生逃げられない」家族で支配と従属を繰り返させ呪縛するモンスター」http://www.cyzowoman.com/2012/12/post_7367.html
(「北九州一家監禁殺害事件」の緒方純子)
「“女”であり続けた死刑囚・小林カウのセックスと金の欲望の先」http://www.cyzowoman.com/2012/12/post_7523.html
「貧困の時代が生んだ、昭和の毒婦・小林カウの無学と女性性」http://www.cyzowoman.com/2012/12/post_7545.html
(「戦後初めて死刑を執行された女死刑囚」である小林カウ)
非常に凡庸且つ紋切り型の感想で申し訳ないのだが、〈毒婦〉はそれぞれその生きた時代の産物なんだな、と思った。或いは広い意味での〈出会い〉の産物。例えば、伊藤素子は1970年代の多分にダブル・スタンダードな性規範を内面化していなかったら、そこから逸脱していたら、あのような犯罪者にはならなかったといえるだろう。また、緒方純子は松永太という男に出会わなければ殺人者としての自己を形成することもなかっただろう。
〈毒婦〉というとおどろおどろしいとはいえるが、〈毒男〉*3はしょぼい、とどうでもいい落ち。